俺様のメイドになれ!


日吉が女装してます。
忍足が跡部と日吉のことを、それぞれ景ちゃん、ひよちゃんと呼んでいます。



「跡部さん、これはどういうことですか。」
「アーン?見ての通りだろう。」
「俺にこんな格好させて何が楽しいんですか。男に女装させるとかあんた変態なんですか。知ってましたけど。」
「あぁ若のことに関しては変態なのかもな。俺はその特注メイド服似合ってると思うぜ!」
「なんですかそのやりきった!って感じのドヤ顔。勘弁してください。ホントなんでこんなもの特注で作っちゃうんですか…こんな大きいメイド服俺以外誰も着れないじゃないですか。アホなんですか今度からあほべさんって呼んでいいですか?」
「…俺様のことをあほべと言った奴お前が初めてだぞ。」
「今まできっと跡部さんの外見にびびって言ってなかっただけでみんな思ってたと思いますよ?」
「俺にこんなに意見してくる奴はお前だけだ。まあそんなところも可愛いんだけどな。」
「俺のこと可愛いだなんて言ってくる人も跡部さんだけです。」
「他の奴らが若の可愛さに気づいてないだけだ。…まあ、俺としては気づかれちまったら色々と面倒なことになるから今のままでいいぞ。」
「なんですかそれ。というか、もうこの服脱いでいいですか?」
「まだダメだ!」
「何でですか!はやく着替えさせてくださいこれけっこう恥ずかしいんですよ!」
「俺の気が済むまで脱いじゃダメだ!俺にはまだやるべきことがあるんだ!」
「はあ?なんですk…ってアンタ何やってるんですか!」
「何やってるだなんて大胆な事聞くなあ若よぉ…見たままさ。ミニスカメイド服の若を部室の俺様専用のソファに押し倒してんだよ!」
「わざわざそんなに事細かに言わなくていいです!ホントにアンタありえないですよ!部室でなんてことしてくれてるんですか!どいてください!俺は部活がしたいんです!」
「ちょっとくらいいいじゃねえか若!お前は大人しく押し倒されときゃいいんだよ!まあそうやって嫌がる若も悪くないがな!たまには俺に素直になれってもんだ!」
「…っ…素直じゃなくて悪かったですね…そんなに素直な人がいいならさっさと俺となんか別れてもっといい人探せばいいじゃないですか!」
「あーもうそんなこと言いながら涙目になってるじゃねえか!お前どんだけ俺のこと好きなんだよ!そんなところが可愛いんだよ!!!」

ガチャ…
「あの〜景ちゃん?2人で仲良いのはええねんけど…ちょっと場所は考えてほしいわ…」
「ギャアァアアやっぱり言ったじゃないですか!ていうかアンタ鍵してなかったんですか!バカなんですか!!!忍足さん気持ち悪いです。」
「いや、まだ俺部室のドア開けただけやん!なんでそんなこと言われなあかんの?」
「ひよC〜俺ら最初から全部聞いてたC〜」
「それにしてもその服似合ってんなひよっこ!ひよっこのくせに!!!」
「お前らようやく若の可愛さに気づきやがったか。」
「いや、俺ら元からひよちゃんこのとは可愛ええ子やって思ってるよなあ?」

「いや…あの…もう着替えていいですか?というか、着替えさせてください!みなさんのことなんてもう知りませんから!」
「ちょっ…待て若!場所変えて邪魔者もいないところで続きを!」
「あんたは黙ってろ!もう俺は行きますんで!」


「景ちゃんとひよちゃん行ってしもたなあ。」
「行っちまったな…」
「日吉、あの格好のまま外走るなんて、やるねー」
「ほんとですね…。日吉ももうちょっと跡部さんに素直になればいいのにって思います。」
「この前の跡部の誕生日の時なんて、女子からプレゼントもらってるの見てすげえ寂しそうな顔してたぞ。激ダサだな。」
「ひよっこって、跡部に構ってもらってる時あんなこと言いながらちょっと嬉しそうな顔してるもんな。」
「ああいう時の日吉って、ちょっとじゃなくてかなり嬉しい時なんですよ!」
「ウス…!」
「そうなんや…さっきもちょっと楽しそうやったしなあ…まああの服はちょっと可哀想やな思ったけど。」
「まあ俺は跡部と日吉が幸せならそれでいいC〜」
「まあ、そうだな」
「そうやなあ…」
「そうですね…」


2014.01.04
素直じゃないけど表情にちょっと出ちゃってる、そんな日吉って可愛いなって思います。もちろん、跡部さんもそれに気づいてます。



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