中編小説 | ナノ



Solitude @
3/4




真っ青なレドモンド先輩を
ハーコートくんと一緒に
隅に追いやりながら周りを探す。


ガヤガヤと騒がしい居酒屋の中には
その姿はないように見える。




「バイオレット先輩は?」


『さっきまでいたんだけどな』


チェスロックがジョッキ片手に
周りを見渡しながら言う。



その時、ポケットから着信音が響いた。
確認してみると、ディスプレイには
バイオレット先輩の懐かしい文字。
あわてて着信を取る。




『もう着いた?』




久しぶりに聞く先輩の声にドキッとする。


「はい。酔っぱらいの世話してます」



はぁ、と先輩のため息が聞こえる。




『やっぱりね。ちょっと店の外に出てこれる?』



「はい」




通話を切り、ばたばたと店の外に出る。
そこには壁にもたれかかって
誰かに電話してる先輩の姿があった。



「バイオレット先輩!」



『・・・久しぶりだね』




先輩はこっちを見るなり電話を切り
近づいてくる。








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