中編小説 | ナノ



Solitude @
2/4
















『飲みすぎた・・・』

「分かったから、ほら水飲んでください」



ああもう・・・



『もう酒はいらん!』

「だから水ですって」



レドモンド先輩飲みすぎ!!
来て早々酔っぱらいの世話なんて
全くどーなってるんだ。



「もー誰か止めなかったんですか?」


『いいじゃないか!面白いぞーレドモンドが酔っ払うと』



ゲラゲラ笑いながら一升瓶片手に
グリーンヒル先輩が言う
・・・お前もか、と心の中で突っ込む。



ほら、と先ほど撮ったであろう
動画を見せてくるグリーンヒル先輩。

そこには泣きながら知らないおじさんに
語りかけるレドモンド先輩の様子が写ってて。
おじさんも酔っ払っててなんか泣いてるし。
確かにこれは・・・面白すぎる。






今日は同窓会。高校時代の生徒会の
先輩方が久々に集まるというので
私も呼ばれて来てみた。




遅刻した私が到着した頃には
皆すっかり出来上がってて・・・
全くいつから飲んでたんだろう。



他の後輩・・・私の同級生たちも
この状況に真っ青になってる。
みんなの変わってなさに少し安堵して。




『誰がエドガーに酒飲ませたんじゃい!』


ふと呂律が怪しい声が聞こえる。
・・・誰?え?ブルーアー先輩?どこの人?え?

あまりの変貌ぶりに言葉が出ない。
顔色が変わってないから余計に恐ろしい。



『ったくあの根暗ぁどこ行きやがったんだぁ折角元カノちゃん来てるっつーのによー』



人格豹変。
くだを巻くブルーアー先輩。
一番めんどくさいタイプだ・・・



・・・でも、確かに。
バイオレット先輩はどこにいるんだろう。






第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -