中編小説 | ナノ



BLACK SHEEP @
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『じゃあねーディー』


『こら待て!まだ話し合いは終わってないぞ!』




ディーデリヒっていい奴だよね。
ステレオタイプなドイツ人って感じで
質実剛健、って言葉が一番合うかな。
おトモダチに1人は欲しいタイプだ。



何か叫んでる彼を背にスタスタと歩き出し、
旧校舎の間を抜けていく。


見慣れた景色。広場をしばらく歩くと、
今は使われていない礼拝堂がある。


今日も話し合いが退屈だったから
本を一冊持ってその場所へ。



鍵を開け重厚な扉を体重をかけてこじ開ける
少し埃っぽいけど別に嫌じゃない。
ステンドグラスから差し込む光が綺麗で。







・・・あれ?
鍵が掛かってるし人は入れないはずなのに。


祭壇の前に佇む人影。
もしかしてオバケだったりして。
だったらディーデリヒ呼ばなきゃ。












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