短編小説 | ナノ



境界線を踏み越えて
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彼からのキスはとにかく優しくて
何度も何度も繰り返して
私の身体をじんわりと溶かしていく



「エド・・・エドっ」


『・・・ん』


「服・・・脱ご」


『・・・ああ、すまない』



彼に組み敷かれたまま
シャツのボタンを開いていくと
引き締まった体があらわになって・・・
直視できずに思わず視線をそらす



『・・・マリアも』



彼が私の制服のボタンをひとつずつ外すたび
息が苦しいほど胸が高鳴って
泳ぐ彼の指先を見ていると
こっちまで緊張してしまいそう


「・・・エド」


『・・・っ』



スカートまで脱がされて
私たちは再び唇を重ねる
今度は本能的に深く深く口付けて



『っ、』


「ん・・・っ」



はじめて見る・・・
翠眼の奥が蕩けてどこか虚ろで
・・・なんだか熱に浮かされてるみたいで
それでも光を失なうことはなくて

そんな目で見つめられたら、もう・・・
私の中で情欲にスイッチが入って




『・・・っ』


「マリア・・・」




私の胸に舌を這わせ、
味わうように突起を転がされれば
私の口から聞いたことのないような矯正が漏れる



「あっ、いやぁっ、エドっ」


『・・・気持ちいいか?』


「い・・・わせないでぇ・・・っ!」



一方は彼の指先
一方は彼の舌で愛撫されて
辿々しいタッチがかえって気持ち良くて
ぞわぞわとした感覚に身をよじる



「いやぁっ・・・」


『・・・す、すまない・・・!』



がばっと身体を起こすエドワード
申し訳なさそうに眉を下げて
私は急に消えた快感に放心しそうになる




「エド・・・もっと・・・・・・」


『・・・・・・嫌じゃないのか・・・?』


「嫌じゃないよ・・・・もっといじって」



下着の紐をしゅるりと解き、
彼の手を取って
あらわになった私の蜜花に誘導する
そこは既にしっとりと濡れていて


『こうか・・・?』


彼の指が秘裂をなぞる度
甘い吐息が鼻にかかる
手を差しのべれば
覆いかぶさってくる彼にキスをして

強く感じる彼の香りに
麻薬のように酔いしれて
一層感度が高まっていく



「あっ、あ・・・」


『・・・・・・』


彼の指先は器用にも
私の下の口を探り当て
たっぷりと蜜の絡んだ彼の指が
じゅぶ、と音を立てて侵入する




「ああっ!いやぁ・・・っ」


『・・・嫌じゃない、んだろ・・・?』


「もっと、もっと・・・動かして、っ」



彼の指がナカの襞をかき回すと
白いシーツにシミが広がって
無意識に彼の首にすがり、耳元で喘ぐ



「あ、あっ・・・ああっ・・・」


『マリア・・・可愛い・・・』



もう早く入れて欲しい気持ちと
彼にも気持ちよくなって欲しい気持ちが葛藤して
彼が私から指を抜いたタイミングで
体を反転させる




『・・・マリア?』











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