短編小説 | ナノ



境界線を踏み越えて
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!!がっつり裏です














『・・・抱いてもいいか』


「・・・・・・」



何か答えないといけない。
けど、どう言えばいいのかな




「・・・あ、あの」


『・・・』


「えっと」



彼は火が出そうなほど真っ赤になって
それでも私の目をまっすぐに見つめて
私の返答を待ってる・・・
ど、どうしよう、、




「・・・あの」


『・・・あ、ぃっ』


「・・・ふっ!ふふふ・・・」




彼のひっくり返った声で
私はふっと緊張が解けて
可笑しくてつい笑ってしまう

そんな私を見てますます真っ赤になって
制服の袖口で口元を覆う彼が可愛い



『す、すまない・・・!』



押し倒した張本人は慌てて上半身を起こす
そんな、笑っちゃった私の方が悪いのに



「・・・エドワード」


『じょ、冗談だ・・・許せ』


「エドワード」


『な・・・何だ』



膝の上でぐっと握られた拳に
そっと手を重ねると
彼の温かさが手のひらに移って


・・・そっか、
優しくて実直なあなただから
私も素直にならないといけないよね



「・・・いいよ」


『・・・え?』


「しよ・・・?」



私から彼の唇に触れるだけのキスをすると
凛とした光が彼の瞳の奥に揺れて
かすかに震える手が私の頬に触れる



『・・・いいのか?』


「何度も聞かないで・・・私だって恥ずかしいから・・・」


『・・・っ、マリア・・・』




彼と見つめ合えば温かなキスが
唇に施されて
そっとベッドに押し倒される




『・・・優しくするからな』



「・・・うん」







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