短編小説 | ナノ



Acid Kiss
3/5



彼の肩を押して跨る
何も抵抗してこない。
そんな瞳で私を見つめないで
さすがに少し後悔。やりすぎた?




……と、思った矢先。




「んっ!んぅ、、、」




先輩からかじりつくようなキス
首の後ろを優しく手のひらで包み込まれて
絡まる舌が甘く痺れて
角度を変えて、何度も、何度も




「…こんな子だったんだね……」




ドキリとしたのもつかの間
離した唇が濡れててヤラシイ
もう一度かじりつかれて



「いいね……嫌いじゃないよ」



もう唇を離してもらえない
唾液の絡まる音に頭やられちゃって
あとからあとから蜜が溢れて
もう、嬉しいとか気持ちいいとか
何も考えらんない



あれ?攻守交代?
私…これから狩られるの?




「せんぱ…………、、ん」




お腹、背中、太もも、そして…
服の隙間から侵入してきた
先輩の繊細な手から伝わる
かすかな熱に翻弄される


こんなに夢中になれる
麻薬のようなキスは初めてで
それだけでもう天国に逝きそう
身体の芯まで溶けてしまって




彼の指先は私のいちばん濡れてる場所を
的確に探り当て・・・



「いやっ!あっ………あぁ…………」



「すごいね、もうこんなに…
…前戯…いらないね………」



あなたのキスのせいだよ、なんて
ぜったい言ってあげない
こんなに慣れてるなんて
少しだけ嫉妬してみたり



私の蜜で濡れた彼の指先は
綻んだ敏感な萌芽に触れて



「あっ、!」



シャッと、細い飛沫が飛ぶ
視界にいっそう靄がかかって
自分が涙を流していることに気付く
肩で息をする私に、また官能的なキス




「…うん。君の身体…面白いね」




愛撫なんて殆どされてないのに
キスだけでこんなに濡れて






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -