短編小説 | ナノ



sins
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『本当・・勘弁してくれ・・・』



「どっちのセリフよ・・・
外に出してって言ったのに・・・」



少しバイオレットに誇らしい気持ちになる
お前のオンナはさっきまで俺の下で・・・
こんなセックスに嵌ってる俺も俺だが




『今日はバイオレットに抱かれておけよ。言い訳ができないだろう』



「うるさい」




早々に服を着て長い髪を整え
処理もおざなりに出ていく君




「じゃあね」




『っ』





はっとした
俺は何をしているんだ




「・・・何?痛いんだけど」




掴んだ腕を離す





『・・・シャワー・・浴びていけよ』



「いい。そんなに汗かいてないし」





振り返ることなく出ていく君
分かってる事じゃないか
あいつはバイオレットのオンナで
俺はあいつの・・・・・・・・・




『・・・はは』




枯れた涙とともにシーツを握りしめた
俺達はあと何度過ちを繰り返すだろう







end




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