誰が猫だって? 2/3
「きゃっ!」 ソファにストンと降ろされ 彼が覆い被さる 『ねぇ』 「っ・・・バイオレット先輩?」 『今ボクのこと猫みたいって思ったでしょ』 す、鋭い・・・ 私の前髪をサラリとかき上げると じっと私の目を見つめる紫の瞳。 「うん・・・ちょっと」 『ほんと心外だな』 いきなり首筋にガブリと噛み付く彼 そのまま首筋を熱い舌が這い 濡れた感触に思わず顎の先が反る 「いっ、あ!」 『覚えといてよ』 先輩の口元がにっこりと笑って 胸元のエンブレムをトントン、と指差す 彼の指先を見つめる私に かき抱くようにキスをして 『ボクは・・・狼だよ』 紫の狼さんは肉食だったのね。 今更ながら気付いたある日の昼下がり。 end
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