好き合う同士。
「どんくさ・・・」

『るっせぇ!あいつがワリーんだよあいつが!』


昨日の白鳥宮での事。

いつものように談笑してたら
チェスロックが池に落ちた。

どうやらミッドフォード君とふざけてて
落ちたらしいんだよね。

大きな音で気が付いたら
池に浮いてて驚いた。
しかも・・・


『マジだりィ動けねー』


38.5度。
本当に子供みたい。
池に落ちて風邪引くなんて。
体だるいからとりあえず来いなんて
人使いが荒いったらない。


『何度だよ』

「・・・36.5度」

『マジかよ』

「うん」

『じゃあこのダルさは何なんだマジで・・・』


2人でわいわい話していると、
コンコン、とノックの音がした。


『大丈夫?』

『先輩!申し訳ないッス・・・』


バイオレット先輩が顔をのぞかせる。


『どんくさいね』

『うっ』


こうかはばつぐんだ。
コツコツと近付いてくる。


『熱あるの?』


先輩に体温計を見せて。
ポーカーフェイスの先輩。


『・・・ないね』

『なんスよ・・・』


まるで口裏を合わせたかのように
同じようなことを言う先輩。
必死に笑いを堪える。


『でも何かダルいんスよ・・・』

『そうだろうね』

『?・・・すいません寮弟の仕事できなくて』

『いいよ。今日は何も無いし』


じゃあチェスロックのことよろしくね、と
私の頭をくしゃっとなでて
部屋をあとにする先輩。
信頼されてるなーと思う。
だってチェスロックだってとりあえず男だし。

再びチェスロックとふたり。


『なぁマリア』

「何よ」

『・・・付き合ってんのか?』


やっぱその話題だよねー・・・
この前見られちゃったし


「まぁ」

『へえ・・・』


しばしの無言
私の顔をのぞき込むチェスロック。


「聞きたいことあるなら聞けば?」

『・・・なんか』

「うん」

『お前と先輩・・・なんか似てんなーって』


びっくりした。
そんなこと感じたこともなかった。


「・・・そう?」

『好きなモン同士似るもんなのかね』


たぶん私いまチェスロックより顔赤いはず
あわててそっぽを向く


『いいんじゃねーの?雰囲気わるくないぜ』


ゴロンと寝転がりながらチェスロックが言う
その表情はやわらかい。


『先輩も楽しそうだしな』


「チェスロック・・・ごめん」

『なんだよ』


くるっと体温計をひっくり返して見せる
文字盤が見えた途端チェスロックの
顔が引き攣って


『んあぁ!?やっぱ熱あんじゃねーか!!』

頭を軽く小突かれる。

『んだよまた2人して!』


真っ赤になってるチェスロックの額に
そっと氷袋をあてた。


ごめんね、精一杯の照れ隠し。








_____________________
あとがき




チェスロックのことが可愛くて仕方ない2人。

チェスロックって男気番長ですよね。
最初は横槍部隊にしようかと思いましたが
違うなーと思ってやめました。

ちなみに私看病するときいつも
熱を正確に言いませんwww
いたずらです。笑

あ・・・ふと思ったんですが
「どんくさい」って方言!?
誰か教えてください!ほかの言い方知らない!!←


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bkm





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