火傷
きっかけは私のミスだった


「きゃあっ!」

『……』


紅茶を旦那様のスーツにぶちまけて


「ご…ごめんなさい!!」

『……………』


うぇぇぇ無言が怖いよぉぉ
バタバタとタオルで
服の上から押さえ拭きして


『………熱いな』

ですよね!?

「火傷してませんか!?」

『…したかな』

「申し訳ありません!失礼します!」


震える手でシャツをめくる
確かに腕が赤くなっていた


「すぐにお医者様を呼んでまいります」

『いや、いいよ』

「でも…火傷ですし早めに」

『マリア』


腕をぐいっと引っ張られる
おわった………
クビを覚悟した


『珍しいね、君がこんなミスをするなんて』

「は…はい」

『医者はいらない。後で私の書斎にきなさい』

「…はい」


今日限りで私は
このお屋敷を追われるのか…
ほかの仕事が全く手につかないまま、
その日の午後。

旦那様の仕事が終わった
タイミングを見計らい
部屋をノックする


「失礼…します」

旦那様はクスッと笑ってる
まさに"氷の微笑"………


『疲れた顔してるね』

「…いいえ……」

『ほら…こっちにおいで』


言われるままデスクに歩み寄る
整ったお顔立ちのせいか
表情が読み取れず余計に慄く


『まだ熱いんだよね…みてくれないかな?』

「はい…!」


腕が熱いとのことで
シャツをはだけてもらって


「…赤くなってますね」


消毒液をコットンで塗布する


『すまないね』

「とんでもないです!!私のせいですから…!」

『あとね…』

一番紅茶が掛かった腹にも処置をする
こっちも赤くなっていた


「…申し訳ありません…」

『本当に申し訳ないと思ってる?』


「!?…はい!!」


やっぱり相当ご立腹なんだ
手に震えが蘇り、顔が青ざめる


『じゃあ…クビにしちゃおうかな』

「覚悟はしています…」

『そう。潔いいね』


身体が硬直して動かない
近づいてくる旦那様の顔を
直視することが出来ない
ぐっと固く目を瞑る




…ぬる


『!!??』


首の濡れた感覚で吃驚する
思わず目を開けると、
旦那様が私の首筋に唇を寄せていた


「あっ・・・旦那様!?」

『・・・ふ』


顔をあげた旦那様の唇が濡れてる
首へのキスで緊張の糸が切れて
一気に腰が抜けそうになって


『はい・・・首。』

「えっ・・・」

『オヤジギャグだよ・・・笑ってよ』


立つのがやっとの私を抱えて
後ろの出窓に座らせる

脚の間に割って入られて
力が入らず脚が自然と開く
今度は唇にキス


「んふ・・・っ旦那様・・・っ」

『・・・何?』


舌を入れられて途切れ途切れに
旦那様を呼ぶ


「どうして・・・こんな・・・こと・・・」


旦那様は続け様にスカートの中に手を入れ
内腿にやんわりと触れた


「んっ!!」

『・・・そんなこと聞くなんて・・・無粋だよ』


服越しに既に敏感になっている
胸の突起を弾かれ、ハッとする
これ以上は・・・・・・!


「・・・っだ・・・めぇ・・・!」

『・・・萌えない?ご主人様とメイドのヒミツの関係なんて』


スカートを捲し上げられ、
ショーツが剥ぎ取られる
既にそこはグズグズに濡れていて


「・・・だめです・・・・・・やめて・・・」


両手で旦那様の肩を押すけどびくともしない
もう力が入らなくて・・・
はだけた旦那様の胸を引っ掻く

レザーのグローブを口で外し
蜜で濡れたそこに旦那様の指が侵入する


「あぁぁ!!あっ!いやぁ!!」

『・・・静かに、ね?』


2本の指が激しくナカで抽送されるたび
新しい蜜がぼたぼたと溢れ出して
頭が沸いたみたいに熱くなって


「あっ!あはぁ・・・っ!」

『・・・ふふ』


愉しそうに笑う旦那様がぼんやりと見えた
口を手で覆われたかと思ったら
熱い屹立があてがわれて
一気に奥まで突かれて・・・・・・


「んんーーーーー!!!」

『今日から君は・・・』



最後の言葉を聞く前に意識を手放した







_____________________
あとがき





拍手にて御好評いただきました
ヴィンセント裏の別モノです(・∀・)
ロッテンマイヤーさんです。笑

ちょっとくどい感じになってしまった・・・

ヴィンセントってエロい。
バイオレット先輩と並ぶくらい( .. )



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bkm





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