私の未来は予約済です



4年生バイオレット×5年生夢主
リハビリ駄文です・・・!






「バイオレットー話があるの」



『・・・うっ』




ボクの首に後ろから抱きついて体重をのせてくる女性。突然襲いかかった重みに驚いたボクは思わず彼女を押し返そうと試みた。

まったくこの人は・・・いつもいつも。




『・・・また太った?先輩』



「なんて口のきき方よ」



これでも貴方より先輩なのよーと、間延びした抗議が後ろから耳に入る。
つん、とボクの頭を小突く先輩の肘。


やっぱり苦手だなぁ、このひと。
・・・あまり人と関わるのは好きじゃない。
ボクの性分を知っているのかいないのか、
この人はことあるごとにボクに頼み事をしてくる。






『・・・今日は何の御用ですか』




「やだ、アナタが畏まると気持ち悪いわね」




笑い声に振り返れば、朗らかに笑う先輩と目が合う。ソファに座るボクが少し見上げれば目線が揃うほど、先輩は小柄。
まるで幼子を諌めるかのように、先輩の手がボクの頭をくしゃりと撫でて目を見開いた。
ボク・・・もう子供じゃないんだけど。




「ねぇバイオレット、貴方、誰に付くか決まった?」



『・・・え?』



「だから、貴方は誰の寮弟になるの?」



『まだ・・・決まってません・・・』



「やっぱりね、貴方だものね」



なんだろう。
くすくす笑う先輩がボクの前に向き直る。面倒になってきたボクは描きかけの絵に視線を戻す。

・・・ボクを揶揄しに来たのなら早急に去ってほしい。
でも、この人はお淑やかさこそ欠けてはいるが、そんな卑劣なことをするような人ではないと思うんだけどね。



『・・・何なの・・・?』












「ね、バイオレット。私の寮弟になってよ」




『・・・え・・・!?』




見上げれば、先輩が淡紫色のダリアを
ボクに差し出していた
その目は今まで見たことがない程
強い光を携えている

落とした画板がカタンと音を立てる
一瞬の静寂の後
ボクはゆっくりとソファから立ち上がった



『・・・からかってるんですか・・・』



「私、次期監督生なんだって」



『そう・・・おめでとうございます・・・』



「貴方に・・・私を支えてほしいの」



『・・・ボクが?先輩を?』



「・・・何となくね。ずっと前から、私は貴方を寮弟にするって決めてたの」



『・・・随分身勝手ですね・・・』



ゆっくりと近づく先輩のヒールの音が響く
戸惑うボクの胸元にダリアを挿し
彼女は花が綻ぶような笑顔を見せた。



「拒否権はないわ!貴方は私の寮弟になるの!」


『え・・・?先輩・・・!?』



「これからよろしくね、バイオレット!」



ボクの頬をぺちぺちと叩いて
コートを翻し去っていく先輩


ボクは事態を飲み込むことが出来ず
ひとりその場に立ち尽くした。
周りの寮生たちが皆ざわついている
・・・ボクだって同じ気持ちだよ。




『・・・ボクが、監督生の寮弟・・・?』




なぜ先輩はボクを選んだのか、
一体これから何が起こるのか。


何一つわからないまま3ヶ月後
ボクたちは新学期を迎える。














to be continued...?


紫先輩×女監督生とかやばい



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