この歌に想いをのせて

バイオレット







寝静まった街
肩に闇のベールを引っ掛けて
夜陰に紛れてただひとり




赤褐色の小路をくぐり抜ける
雨に濡れた街路樹が道しるべ
貴方が去ったあの日から
毎日、同じ場所、同じ時間




霞んで消える吐息を見届けて
静かに流れる川のせせらぎに
寂寞を溶かしてしまおうと




「私は今苦しんでいます」




どうか私の欠片が届きますように



此岸か、はたまた彼岸か
・・・きっとこの広い世界の
どこかにいる貴方へ




「いつまでも貴方を愛しています」




いちばん伝えたい想いは
大切に濃紫のダリアにのせて


この河が紫色に染まる頃にはきっと
月がこの手に落ちてくると信じて



















うちの地元にとある色の名前がついた川があって
まああのね私がネタにするくらいだからね
ずばりパープルリバーなんだけど←

その名前の由来が素敵なんだ!

漁師に恋をした女性が
想いを伝えるために毎日同じ時間に同じ場所から
紫色の花から抽出した染料を流し続けて

毎日繰り返しているうちに
河が紫に染まりました!ってゆー
素敵な話があるんだな!


川に流せば生きていても死んでいても
想いが届きそうな気がしますね。


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