分かったふりして見過ごした

!!!BL注意です!!!

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緑紫




再度勧告しますー!
BL注意!!!
教団編緑紫です!!





































「・・・眠れない」


俺の部屋のソファーにもたれる男の瞳が、今日は少しだけ翳っている。

俺は何年も前からお前だけを見つめてきた。それはあの学園に入学したあの日から、時を経て・・・今までずっと。だからお前のことなら誰よりもわかっている。
・・・そう、自負しているはずだったんだが。



『・・・どうした、暗い顔をして』



「・・・・・・・・・」



ブランデーを垂らしたミルクに口付ける薄い唇。長い睫毛に彩られた艶黒の伏し目。メイクがなくとも華やかな相貌にしばし見とれる。
しかし、その容姿に乳白色のなんと似合わないことか。その奇妙なコントラストが、どこかほの暗い寂寥を連れてくる。



「ねえ」



『・・・ん』



「あの・・・さ、」




きょろきょろと辺りを見回したかと思えば、震える指がティーカップをことりと不安定に置く。俯き両手で隠される相貌。俺はぎょっとして、彼の顔を覗き込んだ。



『どうした・・・!』



伺えない影に涙が落ちたように見えて、すっかり薄くなった肩をそっと抱いた。
毎日の激しい練習に耐えるこの身体は、一体何を抱え込んでいるのか。俺はあまりにいたたまれなくて、ただ静かに彼の言葉を待った。



「・・・・・・・・・あの人を見ないで」



両の手の隙間から絞り出された微かな声を拾う。

・・・お前はそんなことで悩んでいたのか。俺が他の男性に目移りするとでも思っているのか?
ブラバットさんは確かに人間として魅力的だ。・・・だが、お前とあの人は全く違う。




『大丈夫・・・俺はお前だけを・・・愛している。心配するな』



照れ屋なお前の精一杯の言葉は、きちんと俺の耳に届いたんだ。安心してほしくて、あの頃より少しだけ伸びた彼の髪をすくように撫でる。





・・・結局、彼が曲解を求めていたことに俺は気付くことは出来なかった。たじろぐ彼を渾身の力で抱きしめることが、彼の絶望に拍車をかけたことすら気付かずに。




「違う・・・グリーンヒル・・・彼は・・・・あの男は・・・・・!」



















【曲解】
教団内の会話ってたとえ個室だろうとマイク的なの付けられてて監視されてそうだなーなんて。それでハゲに『この教団やべえよ』って伝えたいけどなかなか伝わらねえ・・・!って話でした!!

多分この続きを言おうとしたら盗聴してたブラさんが「にゃはっ!」って部屋に入って来るんだぜ・・・


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