花に平伏す

バイオレット裏











ああ、ボクは君には逆らえない
逆らうつもりもない
ただ、たまにはボクから誘いたい時もある
・・・それだけだよ




「・・・ココにキスして」


『・・・・・・・』




差し出された手の甲にキスをして
恍惚と微笑む君を見つめる



「・・・したい?」



『・・・ん』



いつも同じお誘いの儀式
人間らしさを欠いたような性格のボクだけど
こと恋愛となると話は別

それを分かってくれる君だから
ボクは君になら全てをさらけ出せるんだよ



「いいよ・・・私もしたかったし」


『・・・・・・』


「もっと近づいて」



ボクのベストの前を開ける君
その目は余裕に満ちていて
でもどこか肉欲に濡れて

愛の女神のような君に
たまには主導権を握られるのも
悪くないと思ってしまう流されやすいボク

・・・こんなことを任せようとするなんて
やっぱりボクは紳士じゃないね

・・・だけど



「じれったい」


『・・・・・・』


「着たままの方が好きでしょ?」



・・・そうだね
本当、よく分かってる

もういいよ、誘ったのはボクだけど
好きなようにしてよ
だってそんな君がボクは



「好きだよ」


『・・・ふふ』













お察しの通りうちの紫先輩は
着衣〇〇〇が好きです
たまにはMっぽい先輩
・・・たっ・・・滾らっ・・・しゃああああああ!!!!


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