木陰てそっと繋いだ手

レドモンド
浮気相手設定













『・・・』



・・・自分は卑怯だと思う
体だけの関係で終わらせれば良かったと
今更後悔して

それでもまだこの関係の先に
かすかな光明があるのなら
それにすがりたいと思ってしまう


・・・俺には帰る場所があるのに




「・・・ね、エドガー」




髪をかき上げて無邪気に笑って
俺の首に指を這わす
薔薇のように赤い花弁をいとおしむように



「・・・痛かった?」



『・・・・・・ん』



「・・・ごめんね」



『・・・いや』



「・・・独占欲が強いの」



『・・・っ』



いちいち言わなくてもいい
・・・全部わかっている



『俺が・・・お前と一緒になりたいって言ったら』



「・・・・・・・・・」



『・・・どうする?』




俺の手を取って
運命の人と交換した指輪を薬指に嵌めながら
彼女が静かに目元を拭った



「・・・・・・いじわる、嫌い」



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