短編小説A | ナノ



The wolf can't be tamed…?
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「きゃー!かわいい!」


『笑わないでくれ!』


慌てて駆け込んだ紫寮のマリアの部屋。俺の気持ちなどそっちのけで俺の頭に突如現れたフサフサの耳を撫でるマリア。・・・コイツに相談した俺がバカだった・・・!盛大な後悔に頭を抱えたくなるが、抱えればきっと手元に触れる獣的な手触りにもっと悲嘆することだろう。



「似合うわねぇ!」


『・・・お前なあ・・・!』



うっかり着替えの途中に駆け込んだもんだから、マリアはまだドレス用の下着のまま上着を羽織っている。
時々ちらりと見える白く細い足にガーターベルトから目をそらす。全く、扉を開けたのが俺だったからよかったものを。無防備な姿に思わずため息が出る。
・・・まあ、ノックもせず入った俺の方が悪いのだが。




『・・・着替えの途中にすまなかったな。にしても、もう少し周りの目を気にしろよ。』


「いいわよぉ、貴方だもの。それより今日はハロウィンじゃない。」


からからと笑う彼女に少しだけ負けた気分になる。







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テーマ「人外ファンタジー」
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