優しい死神2/7 月の大きな夜だった。僕は何年も過ごした広い私室を見回した。愛用のデスクにチェスト、そしてたくさんのキャンバス。全てが手放すには惜しい気がしたけれど、それはきっと僕がこれから起きる事を知っているから。ドアノブを回せばほら、僕は全てを捨てて前を向いて歩き出すことができる。───僕は最期まで前向きな気持ちでいた。********** ≪|≫ 第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!テーマ「人外ファンタジー」 - ナノ -