跳ね馬との再会
『ちょ、獄寺手!離して!痛いから!』
「ああっ?……!わ、悪ぃ!!」
言われてから気づいたらしく、獄寺は顔を赤くして 手離した。
『てゆーかアンタら、桃巨会の居場所知ってんの?』
「いんや、知らね」
『は!?じゃあなんでこっちに向かって走ってるワケ!?』
「こっちな気ぃすんだよな。あっ ホラ!あったぜ!」
『んなバカな……』
山本の第六感すげぇぇ……。
なんて感心してる場合じゃないね!あたし達は桃巨会のアジトに乗り込んだ。
***
『こんにちはおにーさん方。ちょっとお話いいですか』
「10代目はどこだ。吐かねぇと果たすぞ!」
『お前ちょっと黙れ獄寺!』
ヤクザに向かってその口調はダメだろ!その態度はダメだろ!
「なんだ?嬢ちゃん」
『ここにスー○ーサイヤ人みたいな髪型をした奴はいます?』
「知らねぇな」
『マジっすか……。じゃあ帰ろうか獄寺、山本』
そう返したらみんな(ヤクザの方々も)「は?」と声をこぼした。ププッ みんな間抜けヅラ〜。って言ったら獄寺に殴られた。
「おまっ…何言ってやがる!」
『いやだから帰ろうって…』
「10代目はここにいるんだよ!だから捜しに来たんだろうが!」
『いやでもここからツナの気配しないし…』
「気配ってなんだ!」
『だからツナはここにはいないって……言ってんだろーがァァァ!!』
「「「えええええ!?」」」
鉄パイプで殴りかかってきた男を木刀で殴り飛ばす。
『今何時かわかってんのかお前ら!今日学校あるんだよ!そう、今日がっこ……』
「? どうした風香」
学校=並中。
並中=ヒバリ。
ヒバリ=トンファー。
トンファー=ヒバリ。
『…………』
自分の顔がサァァーっと青くなるのがわかる。
あれ……ヒバリ今日書類多めだから朝早く来るようにって…言われたような…。
『おっ…』
「“おっ”?」
『お前らのせいだからなァァァ!?』
ボコッ バキィッ!っとそんな音が部屋に響き渡る。男達の顔の形が変わろうが知ったこっちゃない。
きっと今から走っても咬み殺されるだろう。だったら鬱憤晴らしてから並中行ってやるよコノヤロー。
「……(え、何コイツ。こんなに強ぇのか?マジで?)」
「……(風香すごいのなー)」
『死にさらせぇぇぇ!!』
数分が経ち、ヤクザのほとんどを片付けたあたしはスクバを持ち急いで桃巨会のアジトから出た。
「あっ!オイ、日比野!」
『先行ってる!……咬み殺されるのイヤだぁぁ…!!』
(獄寺君達大丈夫!?)
(あれ、風香はどうした?)
(先行ってるっつって走っていきましたよ)
(何でも咬み殺されるのはイヤだとかなんとか)
(それ…完璧にヒバリさんのことじゃ…)
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