日常編 | ナノ

 跳ね馬との再会

昨日は色々と大変だった。
ディーノのへなちょこぶりが盛大に発揮されたり、エンツィオが水を吸って巨大化しお風呂壊しちゃうしでもう疲れたよ。


『あ、いい匂い…』

「あら、おはよう風香ちゃん」

『おはようございます、奈々さん』


階段を降りてたらリビングからいい匂いが漂ってきた。どうやら朝食らしい。


「よく眠れたかしら?」

『あ、はい』


とてもよく眠れました、そう言うと奈々さんはよかった、と言ってニッコリ笑った。

朝食を食べ、学校に行くために支度をする。ツナと一緒に家を出ると家の前にはディーノの部下がいた。おおう、ガラ悪いな。
こいつらは散歩してブラついてたらここについただけらしい。ホテルの駅前からとかどんだけ長い散歩だよ。


「おはよーございます、10代目!!……と日比野かよなんでてめーが10代目ん家から出てくんだ果たすぞ!」

『なんでだよ』

「おはよーツナ、獄寺、風香!何やってんだ?遅刻するぜ!!」

『山本マジ天使だわ』


この笑顔に癒される人は何人いるんだろう。おそらく多いだろう。なんせ山本だし。

学校いってくる、とディーノに伝え早足にツナ達を追いかけた。てゆーか置いてくとかひど!





歩きながら、あたしはツナと獄寺の会話を聞いていた。
ディーノは先代が傾けたファミリーの財政を立て直しただとか、キャバッローネは今じゃ同盟の中でも第3勢力だとか、獄寺にとって年上は全部敵だということ。最後に至ってはどーでもいいわ。
山本はマフィアのことを会社名だと思うし、コイツの天然ハンパねェと思った。

そんなこんなで話をすすめていると、後ろから車のエンジン音が聞こえてきた。ここは車通りが少ないわけではないのでいつも通りに歩いていたらツナが連れ去られてしまった。ええええマジか。


「10代目!!」

「ツナ!!?」


追いかけようとする獄寺と山本を止めるのはいつの間にかいたリボーンで。


「ありゃここら一帯を締めてるヤクザ、桃巨会の車だな。ヤクザといえばジャパニーズマフィアだ。大人マフィアに中学生のお前達がかなうわけねぇ。ここは警察にまかせろ」

「まかせられません!!」

「警察は頼んだぜ、小僧!!」

「オラお前もいくぞ、日比野!!」

『ええええ!!』


獄寺に引きずられるようにしてあたし達は車の後を追った。

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