『ハイ、これ』
雰囲気もクソもない、そんな中であたしはそばを渡した。
「!そばではないか。どうしたんだ、これは」
『作った』
そう言うと、ヅラは目を輝かせて食べてもいいかと聞いてきた。
いいよ、と言えば空腹の子どものようにがっつく。なんかかわいいな、なんて思ってしまった。
「もぐもぐ…どうしたんだ…もぐもぐ…そばを…もぐもぐ…作るなんて…クチャクチャ…美味いなこれは!」
『食うかしゃべるかどっちかにしろよ』
「つーかお前ら何人んちのモノ勝手に使ってんの?」
「ごくん!して、どうして急にそばなんか作ったんだ?」
コイツ自分の誕生日忘れたのかよ。
『今日は何月何日だ?』
「6月26日だろう」
『今日は何の日だ?』
「フッ…そんなの簡単ではないか」
覚えてんのかよ。
「今日は…」
『うん』
「ス○ィッチの誕生日だ!!」
いやお前の誕生日でもあるだろォォォォォォ!!
6月26日は何の日?
(ドヤ顔で何言ってんの!?)
(む?ああ、忘れていた)
(忘れんなよ)
(つーか自分の誕生日よりも○ティッチが先にくるってどーいうこと)
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