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ワイワイ
ガヤガヤ


『賑わってるねー』

「あたりめーだろ、祭りなんだからよ」

『いや確かにそーなんだろーけど』


辰馬に引きずられてる二人が気になるんだが。


「ホラホラー!二人ともそんな顔せられん!笑うきに!!」

「離せ坂本!俺は一人で歩ける!」

「オイヅラ、それ俺が一人で歩けねーみたいな言い方だからやめてくんない」

「あははは!あはははは!!」


楽しいのー、と呑気に笑う辰馬。いや楽しいもクソもあたし達今来たばっかだけど。


「ホラ、行くぞ」

『へ?って、ちょ…』


グイッと引っ張られたかと思うと、晋助はそのままずんずんと先へ行ってしまう。いやあの…三人はいいの?


『ちょ、晋助!?』

「……」

『待って、ってば』

「……」

『速い、よっ』


そう言うと、何も言わずに速度を落としてくれる晋助。やっと息が整えられる。


『……で、どーしたの晋助?』

「…別に」

『別にじゃないでしょーに』

「……あ、チョコバナナあるぜ行こうぜ!」

『お前キャラ崩れてんぞ大丈夫か』


晋助はこんなキャラじゃなかったはずだ。


「うめーな。おっ リンゴ飴もあるぜ行こうぜ!」

『今日のお前ホントなんなの?』


キャラ崩壊ハンパないぞ。

そのあとも射的やったり(晋助は百発百中だった)、かき氷食べたり、わたあめ食べたり、たこ焼き食べたりした。


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