銀色ジャスティス | ナノ


▼ 売店ではやっぱコロッケパンが一番人気

満月が綺麗な夜。
笠をかぶった男が橋の上でもう一人の笠をかぶった男に話しかける。


「ちょいと失礼。桂小太郎殿とお見受けする」

「…人違いだ」

「心配いらんよ。俺は幕府の犬でもなんでもない」

「犬は犬でも血に飢えた狂犬といったところか。近頃巷で辻斬りが横行しているとは聞いていたが、噛み付く相手は選んだほうがいい」

「あいにく俺も相棒もアンタのような強者の血を欲していてね。ひとつやり合ってくれんかね?」


男は刀を抜く。


「! …貴様、その刀」


一瞬の出来事だった。


「アララ、こんなものかィ」


フッと男が桂の横を通り過ぎたかと思うと、次の瞬間には血が吹き出ていた。

そのまま桂は倒れた――。





第四十六訓
売店ではやっぱコロッケパンが一番人気





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