銀色ジャスティス | ナノ


▼ ワレモノ注意

というわけで銀時、総悟チームと土方さん、あたし、神楽チームに分かれた。
そんなあたし達はというと…


『すいませーん、ちょっとお皿貸してくださーい』


割れた神楽の皿の代用品を借りに来ていた。


「アラ、ウチの門弟さん?こんないい男と美人さんとカワイイ子いたかしら。何、宴会でもやるのかい?」

『そんなとこです』


女中さんから皿を受け取り、土方さんが神楽に渡す。


「ホラ、これ使え」

「いやアル、しょう油ついてるネ。もっとキレイなのもってきてヨ」

「じゃあ俺がしょう油皿使うからお前は俺の皿使え」

「いやアル、マヨネーズついてるネ」

「ついてねーよ!!」

『……っ!』

「風香お前は笑ってんじゃねェ!!つーかいい加減にしろよてめーは!元はといえばてめーが皿割ったのが…」

「アッ 私あの皿がいいアル」

「あんなデケー皿しょってどうやって戦う気だてめーは!!」


神楽が指した皿はものすごいでかい皿だった。いや確かにキレイだけれども。あんなのしょってたら一発KOだよね。重くて動けないよね。

女中さん曰く、この皿はどこだかの星のとんでもなく高い皿だから無理なのだとか。しかしそんな言葉で引き下がる神楽ではない。この皿じゃなきゃイヤだの土方さんの皿を割るだの脅していた。そうこうしているうちに開戦の狼煙があがった。


「オイ モタモタしてる暇……」

「しょうがないアルナ、マヨ皿で我慢するアルか」

「ちょっ…待てェェ俺の皿は!!」


土方さんを無視し、神楽は両胸に皿をつけ歩き始めた。一枚目は自分の、二枚目は土方さんのだ。
そしてあたしはそんな土方さんを横目でチラリと見るとそのまま何事もなかったかのように歩いた。ちなみに皿は額につけた。

誰かの気配を感じた。そう思った時には遅くて、神楽は西野に殴られていた。皿を割ることは避けることができたようだが、そこから北大路、南戸と現れる。南戸が神楽を殴ろうとした瞬間――背後から総悟が現れ、地面に叩きつけられた。

土方さんは少し油断していた西野を吹っ飛ばした。そしてあたしは疑問をぶつける。


『土方さん…なにそのデカイ的は?』

「ハンデだ」


さっきダメって言われたデカイ皿じゃん、と思いながら青筋を浮かべる土方さんを見た。





続く

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