▼ 昨日の敵は今日もなんやかんやで敵
歩いていると、道場が見つかった。中から人の気配がする。どうやら強者らしい。そんな感じがする。連中の言っていた柳生四天王なる者だろうか。
とりあえず中に入ろうと思い道場に足を踏み入れた。
するとなぜか卵が飛んできた。それは最初に道場に足を踏み入れた神楽にかかった。
「オイチャイナ、股から卵たれてるぜィ。排卵日か?」
そんな総悟のちゃかしを無視した神楽は無言で総悟の頭をつかみ投げ飛ばした。
敵の近くだけどそれは自業自得だよね。
『今のは総悟が悪いっしょ』
「いってェ…何しやがん…」
カチャ、と音がした。
なんだ?と思い総悟の方を見ると、道場の中にいた四人のうち三人に刀を向けられたいた、
「いやァ よく来てくれましたね、道場破りさん。天下の柳生流にたった七人で乗り込んでくるとは…いやはやたいした度胸。しかし快進撃もこれまで。我等柳生家の守護を司る」
「
「
「
「
柳生四天王と対峙したからには、ここから生きて出られると思いますな」
「あん?てめーらみてーなモンに用はねーんだよ。大将出せコラ。なんだてめーら?どこの100%だ?何100%だ?柳生100%かコノヤロー」
「アンタらのようなザコ、若に会わせられるわけねーだろ。俺達が剣を合わせるまでもねェ。オラッ 得物捨てな。人質が…」
『「「「うおりゃああああああ!!」」」』
ナルシストっぽい奴が言い終わる前にあたし達は刀を彼らの方に投げ捨てた。
「「「「「ぎゃああああ!!」」」」」
「ちょっ 何してんの!?」
『捨てろって言うから』
「どんな捨て方!?」
『こんな捨て方』
「人質か見えねーのか!」
『…え?人質?人質なんている?あたしには全員敵にしか見えないんだけど』
「残念ながらそいつに人質の価値はねェ」
「殺せヨ〜、殺せヨ〜」
「てめーらあとで覚えてろィ」
総悟は青筋を浮かべながら言った。おーこわ。
「東城殿。こ奴らの始末、俺に…「やめろ」」
北大路の言葉を遮ったのは、ついさっき道場に入ってきた柳生九兵衛だった。
さっきから誰かが近づいてきてるなーとは感じていたけど、まさか時期当主だったとは。
「それら僕の妻の親族だ。手荒なマネはよせ」
「若!!」
「まァゾロゾロと。新八君、君の姉への執着がここまで強いとは思わなかった」
「今日は弟としてではない、恒道館の主として来た。志村妙は当道場の大切な門弟である。これをもらいたいのであれば主である僕に話を通すのが筋」
「話?なんの話だ」
「同じく剣を学び生きる身ならわかるだろう」
「侍は口で語るより剣で語る方が早ェ」
『剣に生き剣に死ぬのが侍ってもんでしょ』
「なら、女も剣で奪ってけよ」
「私達と勝負しろ、コノヤロー!!」
あたし達は口々に言う。各々言いたいことは言えたしよしとしよう。
「勝負?クク…我が柳生流と君達のオンボロ道場で勝負になると思っているのか?」
『そりゃあもちろん』
「僕ら恒道館メンバーは実はとっても仲が悪くて、プライベートとか一切つき合いなくてお互いの事全然しらなくてっていうかしりたくもねーし死ねばいいと思ってるんですけどもね〜」
『「お互い強いってことだけは知ってるんですぅ〜」』
続く
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