▼ 花屋とかケーキ屋の娘に男は弱い
二人が外に出てから数十分。
戻ってきた二人が連れてきたのはさっちゃんと依頼人の旦那さんだった。
オイどーいうことだ。何この修羅場状態。
「俺がこのメス豚と乳クリクリ合ってたらアンタの旦那…見事にワナにかかってくれましてね〜。俺の乳に触るなァァァと言わんばかりに飛びかかってきました」
「そんなこと一言も言ってないぞ!というかみち子ォ!お前こんな所で何やってんだ!!」
「とぼけちゃいけねーアルぜ。みち子のジェラシーは置き去りにアンタは一丁前に愛人にジェラシーたァどういう了見アルか」
「グラさんいくらなんでも決めつけすぎじゃないの?あれで愛人と決めつけるなんて思い込み激しすぎだって」
あれって?と新八にきいた。どうやらさっちゃんはグラさんを銀時だと思っているようで、その豊満な胸に神楽の頭を押し付けたらしい。そこで旦那が止めに入る=さっちゃんが旦那の浮気相手、という推測だと言う。
その話をきいた川崎さんは旦那に馬乗りをして殴り始める。グーで。ドカッ バキッと音がする。うわああ痛そう…。
「このスケベ野郎がァァァ!!どこまでいったァァァ!Aか?Bか?Zかァァァ!!」
「奥さんもォォォ!!」
「正直こんな騒ぎに巻き込まれたら私も迷惑なんだけど。私は銀さん以外の異性はカスだと思っているの。眼中にないの。いい加減気付いてよ銀さん」
『アンタが気づけ!!』
「すっとぼけちゃいけねーアルヨ、このマゾっ娘さっちゃん。お前アレだろ、銀ちゃんがいつまでたっても振り向いてくれないから押してダメなら引いてみようとあんな汚ねーオッさんと過ち犯しちゃったんじゃないの?」
「押してダメならひく?何それどういう作戦なの?」
「普段うっとうしくつきまとってる奴が急にひくと何だか寂しくなってそいつの大切さが身にしみるらしいアルぜ」
「お前はホントにひくわァ!!子供とかもう三人もいるのにさァ、Zなんて…ホントひくわっ!!」
『川崎さん!?引くの意味違うから!!アンタ人の言う事うのみにしすぎ!!』
「お前の母ちゃん何人だ〜」
『アンタもかいィィ!!』
疲れた。ツッコミ疲れた。奥さんはベビーカーで旦那のことひくし。仮にも旦那でしょ。
「おっ 落ち着け!お前まだあの事疑ってんのか!?俺は猿飛さんとは浮気なんて…」
「とはってなんじゃコラァァ!!」
「ぶへっ」
旦那は飛び蹴りをくらった。襖を壊し銀時が寝ている部屋まで吹っ飛んだ。
「猿飛さん以外とは何かあったってことじゃないのォォ!!ねェ猿飛さん!?」
「そういえば最近、店長脇さんとフガフガした感じになってたわね」
「ちょっとォォォォ!!猿飛さん余計なこと言わないでェェ!!」
「フガフガって何ィィ!Zか!Zなのか!つーかZってなんだァァァ!!」
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