銀色ジャスティス | ナノ


▼ 粘り強さとしつこさは紙一重

『………』


何か…物凄く大変な事になってない?てゆーかこの人だったんだ、近藤さんの想い人。


…………………想い人?


『……………』


あたし近藤さんに今朝なんつったっけ?当たって砕けろ、みたいな事言わなかった?つーことは何か?あたしの発言のせい?あたしのせいでこの人はストーカーに悩まされているのか!?


『(あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!)』


あたしの発言一つのせいでェェェェ!!


『ごめんなさいィィィ!!』


気づけば、あたしは人目も気にせず女性に土下座をしていた。てゆーか人目も何もあたし達以外誰もいないしね。
ちなみにここは川原。あたし、お妙さん、チャイナ娘、メガネ君は橋の上。銀時と近藤さんは橋の下で決闘。まだ銀時は来てないけど。


「えっ!?いきなりどうしたんですか!?」


慌てるのも当然だ。だがあたしは謝り続ける。


『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい』

「呪いみたいに聞こえるからやめてもらえませんか!?」


メガネ君の言葉に甘え、あたしは頭をあげる。


「私は志村妙。あなたは?」

『日比野…風香です』

「私の事はお妙って呼んで?あなたの事は風香さんって呼ばせてもらっていいかしら?」

『うん…』

「風香さん、私に土下座までして何について謝っていたの?私達初対面のはずだけど…怒らないから教えて?」


優しいよォォ!涙が出そうだよ!あたしは勢いに任せて近藤さんの事を話した。するとあら不思議。さっきまでの優しい雰囲気のお妙はどこへやら。般若の顔した女性がいました。



「テメーのせいかァァァ!!」



何だこの豹変ぶりはー!?
キレたお妙を抑えるメガネ君。メガネ君、恩に着るぜ。
数分して落ち着いたお妙は何事もなかったかのように話しだす。

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