銀色ジャスティス | ナノ


▼ ミイラ捕りがミイラに

紅桜の一件でケガをしてしまった銀時。今は新八の家で療養中らしい。
あたしも近藤さんや土方さんに尋問のような事をされたけど全て適当に返事をしておいた。途中で土方さんがキレたのは言うまでもない。

それであたしもお見舞いに来たのだ。あっ もちろん周りの反対を押し切って。


「何勝手に動いとんじゃあああ!!」


「「ぎゃあぁあぁああ!!」」


部屋に入った瞬間、お妙が薙刀を銀時の股下にブッ刺した。
あれ、他に誰かの声聞こえなかった?


「もぉー、銀さん何度言ったらわかるの。そんな怪我で動いたら今度こそ死にますよ殺しますよ

「すいませんけど病院に入院させてもらえませんか幻聴がきこえるんだけど。君の声がね、ダブって殺すとかきこえるんだけど。いやいや君が悪いんじゃないんだよ俺が悪いのさ」

「ダメですよ。入院なんてしたらどーせスグ逃げ出すでしょ。ここならすぐしとめられるもの」

「ホラッ!今もまたきこえた。しとめるなんてありえないもの!言う訳ないもの!」

『幻聴じゃないでしょうに。あ、これお見舞い品』


そう言って果物の詰め合わせを新八に渡す。


「そろそろおなかが減った頃でしょ?お料理つくりましたよ」

『!?』

「卵がゆを作ったんだけどどうぞ。でも動けないから食べさせてあげないとね」

「これは拷問ですか」


はい、拷問です。


「姉御、私にやらして」

「ハイハイ。神楽ちゃんはお母さんね」


卵がゆを神楽に渡すお妙だが、手が滑ってしまいこぼしてしまった。
それを拾っているスキに銀時は逃げ出した。


「新ちゃん、要塞モード…ONよ!」

「ふぁい」


せんべいを食べ雑誌を読みながら新八は何かのスイッチを押す。要塞モードってなんぞ。


「フハハハハハ 逃げられると思うてか!?この屋敷はなァ 幾多のストーカー被害を受け賊の侵入を阻むためコツコツ武装を重ね、もはや要塞と呼べる代物になっているんだよ。ネズミ一匹逃げられやしない!鋼の要塞にね!!」

「道場の復興は?」


屋根の上や入口にはなんかこう…逃げられないような工夫がしてあって。ストーカー被害…近藤さんのせいか、なんて一人で思った。

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