鹿本くんと住田くん | ナノ
鹿本くんと住田くん
07
口の中から零れ出た鹿本の白濁を、腕で拭った。自分の精子で汚れまくってた俺はかまってなんていられなかった。
「汚ったねぇな」
鹿本はまだ笑っている。
「っ!だ、誰のせいで…っ」
「お前のソレは良いのか?」
「――っ、」
視線が語ってる、“言え”って。
でも、鹿本が達してしまった今、頼み込んでまで触れてもらっても夢中になるのは俺だけで。
いや、それで良いんだ。
“俺が”求めてるんだから…。
鹿本の少し萎えたものをまた、片手で擦っていく。
空いた手は、自分のものに沿わせた。
同じような動きで、自分を追い上げていく。自慰なんて、慣れたもんだすぐに、達くだろう。
「ふ・・・ん、んっ」
何度か達したのにも関わらず、まだ俺のものは先走りを零しながら次を待っている。赤くなった鈴口から零れる液は動きをスムーズにさせていた。
もう少しで、開放される。
「お前はそれで良いのか」
「なに、が…んんっ」
「俺のもん弄りながら気持ちよくなんのか、って聞いてんだよ」
何でも良いよ。そうだよ、これは自慰だよ。
触れて欲しいけど、温度差があるなら惨めなだけだ。だから、俺がお前に触れる。
早く気持ちよくなりたいんんだよ。出して、眠りたい。
「はぁっ、もう、イきそう」
「チッ」
鹿本が舌打ちと共に体を起こした。
今まで俺が攻めるような姿勢だったのに、あっという間に鹿本にベッドに引き上げられ、倒される。
大きく膝を割って、鹿本の体が間に入ってくる。すぐに充てがわれたのは鹿本の熱。
「いるか?いらねぇか?」
「な…!」
入ってこようと焦らしながら、そんなことを聞いてくる。
欲しい、欲しくてたまらないのに。
そんな俺を分かっていながら、どこまでも楽しむかのようなその鹿本に腹立たしささえ覚えた。
「――っ、鹿本の好きに、しろよ!」
ここで放り出されるならそれでいい。
もう俺は一人でいい。
だってすぐにでも達しそうな状態なんだ。すぐに出して、シャワー浴びて帰ってやる。
「…っとに、可愛げねぇな」
「んっ、うぁ、あぁぁ!!」
ぐぅ、っと押し入ってきた鹿本に、限界だった俺は押し出されるように射精した。
腹に乗る精子が糸を引く。
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