sunny place | ナノ
sunny place
02
温もりと、浮遊感に目を覚ませば
「と・・・ま。」
俺を覗き込む東間の顔があった
「ゴメン、遅くなって。」
かすかに香るのは・・・お酒?
寝ぼけた頭で、まだ浮遊感に包まれてるのを不思議に思って身じろぐと、慌てて東間が屈んで・・・
シーツの感触を体に感じてベッドに運ばれたのだと判った。
「あー・・・寝てた?」
あのままソファーに寝てしまっていたのか。
「うん。ゴメン起こして」
枕元に俺の携帯を置いてくれる。
東間と起床時間の違う俺はいつも枕元に置いた携帯のアラームで目を覚ます。
「なん、じ?」
「1時・・・」
酔っているらしい東間。
きっと大学の連中と飲みに行っていたのだろう・・・騒いでいたのなら、メールに気付かなくったって仕方ない。
言いたいことは、たくさんあったけど
ちゃんと帰ってきてくれたのならそれで良いと思う。
東間を束縛しちゃいけないって、判ってるから。
「ゴメン、連絡入れれなくって」
「ん。」
「ダチと、飲んでた。強引に連れてかれて・・・恵生?」
「あ、うん。大丈夫。東間に何も無かったんなら。」
「心配させた・・・か。ほんと、ゴメン」
結構飲んでいるのか、ほんのりと赤い東間。
熱い吐息と、酒の香りが漂う唇
俺が怒ってるとでも思ったのだろうか、謝って、優しく包まれた唇。
熱い・・・
「・・・・ふっ・・・ん」
甘くて苦い、お酒の香りと味
このままでは酔った勢いで襲われそうな雰囲気を感じて、慌てて東間を引き剥がす。
「・・・、風呂行けば?」
「あ、あぁ・・・・そうする。」
平日に抱かれるのはキツイ。
翌日に影響があるのだ。朝が起きれなかったり、体がだるかったり。
だから体の面でも東間には我慢、させてしまっていると思う。
もう少し、俺に体力があったら・・・
いや、あっても・・・
あった分だけ東間にむさぼられるだけかもしれない
「―・・・っ、馬鹿」
想像して、体を熱くしてる俺も俺だ。
慌てて布団をかぶると、東間が風呂から上がってくる前に寝てしまおうと目を瞑った。
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