![5](//static.nanos.jp/upload/m/minb/album/1/0/20130304220325.jpg)
ペルシカ
「…桃はね、この時期に咲く花なのよ。寒い冬から暖かい春のちょうど中間で、春の訪れを視覚で感じさせてくれるの。
……桃を見ると、春がくるんだなぁって、わくわくしちゃう」
ヒスイ
「あぁ…あの色、おまえみたいだもんな…」
ペルシカ
「え?」
ヒスイ
「え!あ、いや……そう聞くと、モモっておまえみたいだなって…。
色もそうだが、なんつうかこう、あったけえ気持ちにしてくれるとことか、厳しい時を強く耐えてきたとことか……うまく言えねえけど、おまえが花になったらモモみたいな、見た目華やかなだけじゃないモンなんだろうなって…」
ペルシカ
「……ありがとう。私もね、この時期に生まれたから、ペルシカという名をもらったのだと思うの」
ヒスイ
「関係ある名前なのか?」
ペルシカ
「ふふ、そのまま。どこかの国の言葉で“桃の種子”という意味らしいわ」
ヒスイ
「種子……つうことは、まだこれから花を咲かすんだな」
ペルシカ
「そうね。いつか素敵な花になるために芽吹くのでしょうね…」
ヒスイ
「それなら俺も協力する。立派な花咲かせてやろうぜ!」
ペルシカ
「ふふ、そうね。……ありがとう」
×××
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