短編
ゆるっとカルデア7

※最早書くのも面倒臭くなってきた説明いつも通り台詞ばかり


「ファラオ………。」
「なんだ。」
「次のイベント終章クリアした人のみのイベントじゃないですか……素材集め出来ないじゃないですか……。」
「だが、それ故に種火や素材集めの恩恵を受けられるではないか。」
「そうなんですけどぉ……。」

カルデア内、マイルームのベッドで伸びる名前とファラオ オジマンディアス。最早誰も何も言うまい。このマスターのマイルームは色んなサーヴァントが遊びにやってくる。一応、マイルーム設定はロビンフッドなのだが……ロビンはいつも通りな二人を遠くからコーヒー片手に眺めていた。

「ファラオ本当にごめんなさい……貴方より先にジーくんとロビンさんとキャスニキが霊基再臨終わっちゃった……。」
「レアリティの問題故仕方あるまい。余はファラオであり太陽である!養うのは容易くないわ!!」
「ファラオ相変わらず声おっきい……耳響く……。」
「そう言えば貴様に聞きたいことがあったのだった。」
「え、何?告白?でも貴方にはネフェルタリさんという奥様がいらっしゃるのに!!」
「違うわ戯け!!そうではない、貴様聖杯はどうするのだ?」
「聖杯………嗚呼、レベル上限上げられますよね…。」
「うむ。あれがあればレアリティ区分が★1でもLv.100に出来るそうではないか。」
「ファラオ、それ何調べ?」
「Wikipediaとやらだが?」
「うわぁお。Wikipediaを使えるファラオ。」
「攻略Wikiだが。」
「いつもお世話になっておりますー!!」

そんなマスターとオジマンディアスの会話に耳を傾けていたロビンフッドは流石にこれは…と冷や汗を流した。自分が想像していたオジマンディアスはもっとこう…王様なのだ。いや、このカルデアに居る彼も紛うことなき太陽王オジマンディアスであるのだが、もっとこう……プライドの塊であり、自尊心に溢れているのだ。確かにこのカルデアのオジマンディアスとてそうではあるのだが、やはり前に思った通り何か違うのである。性格がかなり、丸い。
実はこのマスターがオジマンディアスに「ファラオのバカ!大っ嫌い!!」と言って大喧嘩した時もあったし、ここでは言えない酷い罵声を浴びせた事さえあった。普通の彼なら今頃マスターを灰にしていたって可笑しくない。しかしこのカルデアに喚ばれたオジマンディアスは違った。まずは罵声を浴びせた事を叱り、女性がそんな言葉使ってはいけないと窘め、自分も悪かったと謝り、そしてマスターを連れて仲直りのおやつを貰いにタマモキャットの元へ向かったのである。
誰だお前は、とロビンフッドは思った。ロビンフッドはエジプトの事など全くもって知らないし、このカルデアに居るエジプト関連のサーヴァントは彼のみである。いや、オジマンディアスと同じ時代に生き、オジマンディアスの憧れの存在である大英雄アーラシュは居るが、アーラシュも「ここのファラオの兄さんは丸いなぁ。話しやすいぞ?」とにこやかに語っていた。やはり別次元のカルデアとの個体差が激しすぎる。このオジマンディアスは最早誰おまレベルに違う存在なのである。

「あれ?ロビンじゃないか。」
「あー…博士、どうも。」
「…どうしたの?疲れてるみたいだけど…?」

二重人格者、ヘンリー·ジキル。そう言えばこの人はタマモキャットと同じくしてエウリュアレと共にこのカルデアにやってきた★3と聞いている。つまり、自分より早くあの二人の会話を聞いて見ていると言うこと。

「あの、博士はあの二人どう思います?」
「あの二人…?嗚呼、ライダーとマスターだね?」

ジキルは二人の方をそっと見つめる。しかしロビンは気づいた。オジマンディアスではない、マスターである名前の方に優しい視線を向けていることに。

「仲良いなって思うよ。」
「……アンタは確か前に召喚された時…聖杯戦争の時、ファラオと敵対していたんだよな?」
「…あはは、まぁね。会ってすぐ殺されちゃったけど。」
「え……。」

ロビンはドキリとした。それはつまり、ある意味因縁の二人なのでは、と。だがジキルは頭を降って苦笑した。

「でも別に僕はライダー…オジマンディアスの事嫌いじゃないよ。最初は確かに…怖かった。けど…ここに喚ばれたオジマンディアスは見ての通り、別人のように優しい人だから。きっと……。」

ジキルはやいやいと言い合いをする二人を見て微笑んだ。

「あの二人は、似たもの同士なんだよ。きっとね?」
「………?」
「僕もあの子の事は好きだからさ。と言うか…このカルデアの皆あのマスターが大好きだよ!タマモキャットさんは当たり前に好きだし…あのツンデレなエウリュアレだって、あのサンソンとかアンデルセンとかもね?」
「………なるほどねぇ。」

大好き、ね。
ロビンはそっと煙草に火をつけた。煙を蒸し、ぎゃんぎゃんと犬の喧嘩のように罵声を浴びせ合う二人を見つめながら……。


【説明】
このカルデアには何度も言いますが恋愛感情は出ません。
皆の大好きはあくまで主従の関係としての大好き、や、友人としての好きとかであり決して恋愛感情ではありません。特にオジマンディアスはネフェルタリが最愛の妻である為、オジマンディアスがマスターである名前を好きになる事はありません。あくまでこのカルデアのオジマンディアスは、マスターとしてこの名前の事が大事であり、自分の子の様に名前を可愛がっています。
ゆるっとカルデア6において、ジキルが初めて名前の事が大切な存在であるのだと気付きました。一応私にとってジキルは蒼銀のフラグメンツにおいての彼のマスター巽くんへの忠誠が残っていたと言う裏設定があり、6において漸く名前が今の自分における大切なマスターなのだと自覚出来たワケであります。
まぁ鯖ぐだが嫌いではありません。寧ろ大好きです。それにオジマンディアスの事も、ジキルの事も大大大好きです。彼等の性格等がちゃんと掴めたらifとして鯖×名前を書いて見たいです。



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