短編
貴方はきれいな花嫁さん

(pzdr/ロキ/女主/シリアス)
※何故かpzdr作品は短いぞ?(汗)※


「ロキ、私ね、結婚するの」

「………」


何故、貴女は寂しそうに笑うのです。
『結婚』。それは世の女性皆の憧れでしょう?


「ほら、あの…明智光秀連れてた、あの冒険者さん。ロキも彼は知ってるでしょう?よく助っ人に来てくれたものね」


ええ、ええ。勿論知っていますとも。
いつも貴女に熱い視線を向けていたあの男。


「プロポーズ、されちゃった。びっくりしちゃったよ。まさかあの人が、私をそんな風に見ていただなんて」


貴女が鈍感なだけですよ。
私や他の皆さんも知ってます。


「………プロポーズ、お受けしちゃった」


それは良いことではありませんか。
ですが、『しちゃった』とは?


「私、本当は好きな人が居るの」


それは、驚きました。
好きな方がいるのに、プロポーズを承諾するなんて。そんなドラマのような事をするものが、実際にいらっしゃるんですね。


「私が、本当に好きなのは……ロ「名前」……」

シィ…と言い、唇に指を当てる。
そこから先は言ってはいけない。
貴女はこのまま、こんな邪神に対する恋心を捨て幸せに暮らさなければならない。


「名前」


ですが、やはり私とて悔しいのです。
大事な私の主をうばわれたのですから。


「一度の無礼をお許しください。
そして、幸せになってください」


そういって私は貴女にキスをした。
それはそれは、悲しい、最初で最後の口付けだった。


貴方はきれいな花嫁さん
(本当は、このまま連れ去ってしまいたい)

ま!のロキ口調になりますね。我が家にロキちゃんは暗躍、終焉、覚醒の順で三人いらっしゃいます
title:Javelin





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