目覚め
「待っ…!!!」
そうして夢は終わってしまい、気づけば朝の8時だった。
「起きなきゃ…」
まだ、気だるさの残った体を叱咤し、リビングへ向かう。
マスターは既に朝食を食べ終えたらしく、新聞を見ながらテレビを見ている。
「おはようございます。マスター」
「あ、ああ。おはよう」
昨日の事がよほど気まずいのか、態度がいつもよりそっけなかった。
「じゃ、レコーディング始めるか」
そう言って、そうそうレコーディング室に向かってしまう。
私はそれを静かに追いかけた。
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