メイプルスイートチューン


*しらないままでいたかったの連載ヒロイン設定です



朝の気持ちの良い太陽の光を浴びながらナナは散歩をしていた
ここの主、ダンテと婚約をしてから幸せでいっぱいの気持ちの良い朝だった
庭に咲いてある自分の好きな花の香りを楽しんでいた時だった
ガサガサと音がしたのだ。花の匂いをかいでいたナナはすぐに音のほうに目をやる
やがて草の間から音を出していた物が顔を出した

「あ……」






「猫…?」

ダンテはナナに抱かれている猫に目をやる。ゴロゴロと喉を鳴らしながらナナに甘えている、その横ではララが瞳を輝かせて頭を撫でていた

「庭に迷い込んでいたみたいで…」
「この猫ちゃん超かわい〜!ダンテ様!お屋敷で飼いましょうよ!」

ララの言葉にダンテはナナを見る。彼女も飼いたそうな瞳でこちらに訴えかけていた
自分が仕事でいない間はいい相手になってくれるかもしれないとダンテは考えた

「…いいだろう」
「!ありがとうございます!」
「やったねー猫ちゃん!」

ナナとララは微笑みあっていた


猫が来てから数日後
ダンテは久しぶりの休みだったのでナナと過ごそうと考えていた
そして今屋敷の中を歩き回っていた、部屋に彼女がいなかったのだ

「おい、ナナを見なかったか?」
「ナナ様でしたらお庭に…」

廊下を歩いていたメイドに居場所を聞いてすぐに庭へと向かった


「うふふっ…くすぐったいわ」

ナナの笑い声が聞こえた。猫が彼女の胸に抱きついて顔を舐めている
その様子に微笑ましくなってダンテはナナに近づく。ダンテに気づいた彼女は微笑んで彼を迎え入れる

「楽しそうだな」
「はい…この子とっても甘えん坊なんです。ね、ネロ」
「ネロ…?」

ピクリ、とダンテの眉間が動いた。そんな彼の様子に気づくことなくナナは話を続ける

「はい、昨日ネロが遊びに来て一緒に名前を考えてくれたんです」

甘えん坊でナナが大好きなところは俺にソックリだから、という理由でつけたと可笑しそうに笑いながらナナは話す。だがダンテにとってはおもしろくもない話だ。ネロのやつ、とダンテは舌打ちした
ダンテがイライラしている様子をネロはじーっと見つめていた、それに気づいたダンテが頭を撫でようと手を伸ばした時だった

「っ!!」
「ダ、ダンテさん!大丈夫ですか!?」

手を引っかかれてしまった、少しだが血が出ている

「……大丈夫だ、問題ない」
「血が出てます…手当てしないと…こんな事今までなかったのに…」
「……そいつオスか?」
「え?はい…」

道理で、とダンテは納得した。そしてナナの胸の中で自分を敵視するような目で見つめるネロにダンテは眉間に皺を寄せた
そのまま二人はダンテの部屋へと行く


ダンテの怪我の治療をしている間もネロはナナから離れようとしない
包帯を巻いて終わりました、とナナは告げた

「…かすり傷ですからすぐに良くなりますよ」
「あぁ…そうだな」
「ニャ〜ン」

ネロが甘えた声を出しながらナナの胸に顔を摺り寄せる
その行動にダンテはまたも眉間に皺を寄せたがナナは微笑んで頭を撫でているので何も言えずにいた
この猫は好かない、ネロに似ているからだとダンテは思った
だが次の瞬間

「あっ…ちょっ…」
「!!」

ネロはナナの顔を舐めて首筋に舌を這わせた、それに声を上げたナナにダンテはとうとう立ち上がってネロの首根っこを掴んだ

「やりすぎだ、お前」

ダンテは赤い瞳でネロを睨みつける、そしてそのまま地面に降ろした
次にダンテはナナを抱き上げてベッドの上に降ろし唇を塞いだ、その様子をネロも見つめていた

「悪いな…コイツは俺のだ、お前には渡さない」

ダンテはネロにニヤリと笑って言った、ネロはそのままおもしろくない、という顔をしたかわからないが部屋を出て行った

「ダンテさん…何をして…」
「猫に夢中になっているお前にイラついただけだ」
「え…」

また唇を塞がれる
もしかして猫にヤキモチを妬いていたのだろうか?とナナは考えた
だがダンテの手がナナの尻に触れる

「っ…」
「アイツと過ごしてた分…今度は俺と過ごしてもらおうか。今日は一日離してやらねぇからな」






黒ダンテ嫉妬夢ということでありきたりなパターンですが…猫に嫉妬しちゃった黒様でした。パロ連載の設定ですみません!この後ヒロインはダンテにたっぷりと愛されちゃってるといいなーww70000企画参加ありがとうございました!
降伏
111119


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -