なんでも拾ってくるな



「聞きてぇことがあるんだが…」


承太郎がジョナサンに聞く



【なんでも拾ってくるな】



「なんだい?聞きたい事って?」
「……最近食パンがすぐに減っているんだが…なんか知らねぇか?」
「…? さぁわからないなージョセフか仗助が食べてるんじゃないかい?」
「……そうか」


何か違う
あいつらなら腹が減ればお菓子とかその辺の物を食べるはずだ、と承太郎は考えた


「……なまえ?」


あのやんちゃな妹だろうか?

承太郎はなまえが仗助やジョニィと遊んでいた事を思い出し、ジョニィの部屋に行く


「きゃーくすぐったいよぉ」
「ホントかわいいよなーこいつ」


中から声が聞こえる


「おい。入るぞ」
「!? じょうたろ!」


部屋を開けようとしたが鍵が閉められている


「? おい、なんで鍵閉めてんだ」
「だめ!じょうたろ入っちゃだめ!」
「なんでだ…?」
「ま、待ってくれッス承太郎さん!今開けるッス!」


しばらくしてから仗助が扉を開けた


「へへ…どうも」
「……何してたんだ?」
「え?別にジョニィと一緒になまえの相手してただけッスよ」
「本当か?ジョニィ」
「う、うん!仗助の言うとおりだよ」


何か妖しい

こいつらは何か隠している


「なまえ…最近食パンやら色々減ってるんだが……何か知らないか?」
「!! し、しらない!」
「………」


プイッ、と横を向くなまえ
これで確信がついた、こいつが犯人だ

でも何に使ってるんだ?


「よぉーわんこは元気か……あ!!」


ジョセフが入ってきたが承太郎を見て急いで口をふさぐ


「わんこ……?」
「くぅーん」


どこから出てきたのか一匹の子犬が承太郎の足元に来て擦り寄っている


「わんわん!でてきちゃダメっていったでしょ!」


なまえが子犬を抱き上げる
承太郎が眉間に皺を寄せて3人を見た


「……どういうことだ?これは」





「や!なまえわんこ飼う!」
「ダメだ。どうせ面倒見れないだろうが」


承太郎が厳しい目をして言う


とりあえず居間に連れて来た承太郎はジョナサンにこのことを言った


「いいじゃねぇかよ承太郎。犬一匹くらい」
「何言ってるんだ。結局最後に面倒見るのは誰だと思ってんだ、俺だろ?あぁ?俺だろ!」


承太郎がジョセフに詰め寄って言った


「なまえ、この犬はいつ拾ってきたんだい?」
「いっしゅうかんまえ……」


そういえばその頃から色々となくなり始めた


「とにかく犬はダメだ!捨てて来いなまえ!!」
「やー!ぜったいいやー!!」


腕の中にいた犬が二人の声に驚き、外に逃げていった


「あ!わんわん!!」


後を追うがもう姿は見えなくなっていた


「ふぇ うああああぁぁん!!」


なまえの泣き声が部屋に響いた





キーコキーコ


なまえは一人ブランコに乗っていた


「わんわん……」


なまえは犬のことを思い出し、腫れた目をこする
もう夕方、帰らないと承太郎に怒られるが帰りたくなかった


と、突然ブランコが誰かに掴まれる


「こんな所で何してるんですか?なまえ」
「! ジョルノ!」


それは家の近くに住むブランドー家の息子ジョルノだった

二人とも顔は知っている


「帰らなくていいんですか?承太郎さんに怒られますよ?」
「…いい、なまえかえりたくない」
「どうして……」
「じょうたろにわんわんかっちゃダメっていわれたから……」


ジョルノはそれを聞いて考えると


「だったらウチに来ますか?おいしいご飯が待ってますよ」
「いく!」


なまえはジョルノの手を掴んだ


「わかりました。行きましょう」



080114


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