新年の挨拶はしっかりと


「あけましておめでとう、今年もよろしく」

ジョナサンの挨拶でみんなも同じように返した
元旦の朝、ジョースター家では朝からお雑煮を作ったりおせちを運んだりと大忙し
そんな中末っ子であるなまえもお手伝いをしていた

「お皿運んでくれる?割らないように気をつけなさいよ」
「うんっ!」

徐倫からみんなの分のお皿を受け取り居間へと運んでいくなまえ
お皿を綺麗に並べ終えて再びキッチンへ向かおうとしたのだがジョセフに抱き上げられた

「あけおめなまえちゃーん!」
「じょせふ!いまおてつだいしてるからじゃましないで!」
「後はお雑煮だけだからな、お前が運ぶのは危ないんだよ。だからお手伝いは終わり!兄ちゃんにあけおめのちゅーは?」

手伝う事がないと言われておめでとう、となまえはジョセフの唇にキスをする
それを見ていた仗助はずりぃ!と声を上げていた

「なまえ!俺にもしてくれんだろ?」
「ちょっと!あんたたちそんなとこ突っ立ってんじゃないわよっ!!お雑煮被りたいの!?」

お盆に乗せて熱々のお雑煮を運んでいる徐倫が二人に怒鳴ると、彼らは大人しくコタツの中へと入っていく
なまえは先にコタツに入っていたジョニィの元へと行く

「あけましておめでとうじょにぃ」
「おめでとうなまえ。今年も元気に過ごしてね」

ニコリと微笑みあっている二人に承太郎とジョルノが入ってきた
ジョルノの姿を見て他の家族は唖然としていた

「ジョルノ…?どうしたんだい?」
「…こいつも一緒に雑煮食うってよ…用意してやってくれ」
「じょるの!」

承太郎に言われて徐倫は再びキッチンへと戻っていく
ジョルノは駆け寄ってきたなまえを抱き上げると嬉しそうに目を細めた

「あけましておめでとうなまえ」
「あけましておめでとうじょるの!ことしもいっぱいあそんでね」
「はい、喜んで」

ジョルノの分の雑煮を運んできた徐倫の姿を見てみんな床に座り食事を始める
なまえは承太郎の横に座り同じように雑煮を食べ始める
お箸の使い方がまだ下手ではあるがお餅をかじるなまえ、横にいる承太郎は口を開く

「喉につまらせんなよ…」
「ん」
「承太郎も餅熱いから気をつけろよ〜」
「てめぇに言われなくてもわかってる」

承太郎となまえが同時に餅を食べる…その様子をジョセフはじっくりと見つめてカメラを構えると二人の名前を呼んだ

「承太郎、なまえ」
「「ん?」」

ジョセフに名前を呼ばれた二人は伸びた餅を口に含んだままこちらを見つめた
その瞬間を彼はシャッターに収めて他の家族は思わず微笑んだ

「承太郎さんもなまえも何やってるんスか〜」
「おもちなかなかたべれないの」
「……そうだ餅が悪い」

おかしなことを言い出す承太郎にまた家族みんなが笑った


* * *

「ドラアッ!!」

食べ終えたジョースター家一家は庭で羽根突きをしていた
仗助もジョセフもお互いの顔が墨で汚れている、だが彼らだけでなくほかのみんなも墨で汚れていたのだ
唯一汚れていなかったのは承太郎だけだった

「くそー承太郎のやつだけ汚れてねぇじゃねぇか」
「強いからね…承太郎は」
「当たり前だ、負けるわけねぇだろ」

ふっ、と笑った承太郎は再び羽子板を手に取る
その時ジョルノの膝の上に座っていたなまえが立ち上がって羽子板を手に取ると承太郎の前にやってきた

「なまえもやる!」
「えぇ!?承太郎さんとやるのか!?」
「……いいぜ」
「おいおい承太郎、手加減してやれよ」

ジョセフに言われてあぁ、と答える承太郎
まず承太郎から羽根を打つのだが当然なまえは打ち返すことができずに落としてしまう
落としてしまった彼女の頬にジョニィが墨で×と書いた

「なまえ、頑張ってください」
「なまえちゃ〜ん!承太郎を負かしてやれー」

周りに応援されて今度はなまえから羽根を打つのだが当然また空振りをする
そして今度は反対側の頬にまた墨で書かれる
ちょっと泣きそうになっている妹の表情に承太郎はやれやれ、と心の中でため息をついた
承太郎は羽を打つと、奇跡かまぐれか…なまえは打ち返すことができた
それを見た彼は目を見開くとふっ、と笑いワザと打ち返すのをやめた

「やったー!!じょうたろのまけー!!」
「……あぁ」
「さっすが俺の妹!!」
「さすが僕の嫁ですね」

なまえはジョニィから筆を借りると屈んだ承太郎の頬へと×と書いた


ジョースター家は元旦からみんなでワイワイやってればいいよ
130106


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -