意地悪のしすぎにはご注意を


「はい、できたわよなまえ」


【意地悪のしすぎにはご注意を】



徐倫がなまえの髪の毛をセットしていた
いつもは髪の毛を括ることはないのだが、この暑さのせいで髪の毛を降ろすことが嫌になっていたのだ

「じょりーんとおなじおだんご!」
「これなら熱くないでしょ?可愛いわよなまえ」
「ありがとー」

なまえは椅子から降りると徐倫の頬にキスをして部屋を出ていく
頬にキスをしてもらった徐倫は微笑んで妹の背中を見送る
なまえが向かった先は隣のツェペリ家だ
ジョニィが今ジャイロの診察を受けているはずだからだ

「あれ?なまえちゃん」
「しーざー!」

中から出てきたシーザーは優しく微笑んだ

「あぁジョニィのお迎えか…外にいたら暑いだろ?中に入っていいよ」
「ありがとしーざー!」

なまえはニコッと微笑んで中に入っていく


奥の部屋に向かうと話し声が聞こえた
なまえは扉を開けて中に入った、そこに目的の人物がいたからだ

「じょにぃ!おむかえにきたよー」
「なまえ!」

椅子に座っているジョニィの膝の上に座るなまえ
すぐに甘えてくる妹にジョニィは困ったように笑った

「髪の毛結ってもらったのか?」
「じょりーんにやってもらった!」
「徐倫の小さいころにソックリだな、乱暴な言葉は使うなよー」

ニョホホとジャイロが笑った
そしてジャイロは立ち上がって車椅子をジョニィの側に持ってきてやる

「さーておたくの診察はもう終わったから帰りな」
「ありがとうジャイロ」
「じゃいろあそぼー!」

診察が終わったという言葉を聞いてジャイロの足にしがみつくなまえ
ジャイロは足にしがみつくなまえを抱き上げる

「嫌だねー俺はこれからこの快適なクーラーの中で過ごすんだ、おたくはジョニィに遊んでもらいな」
「や、じゃいろとあそびたい!」
「今度遊んでやるって」
「……じゃいろそのまえもそのまえのまえもそういってなまえとあそんでくれなかったよ?」

悲しそうな顔をするなまえにギクッとなるジャイロ
それを聞いたジョニィも目付きが変わった

「ジャイロ…今の話は本当なのか?何回も約束を破ってるのか?」
「いや…だからそれはよぉー……」
「なまえじゃいろとあそびたい…ふぇっ…!」

ジョニィの睨みとなまえの泣きにジャイロは選択の余地がなかった
そしてジャイロとジョニィと一緒に外に出かけることになった
三人が向かったのは炎天下の公園

「なにしてあそぶ!?」
「……こんなクソ暑い中でか?ちくしょー誰もいねぇじゃねぇか…」
「今日は我慢するしかないなジャイロ」

ジョニィはそう言いながら車椅子を木陰に移動させる
その様子にジャイロは歯をギリリッとさせた

「おいなまえ!おめーの体も心配してるから言ってやるがな、30分だけだからな!」
「はぁーい……あ!じゃいろおにごっこしよー」
「鬼ごっこか…またクソ暑くなりそうなもんを……」

ジャイロは文句を言いながらもなまえとじゃんけんをして鬼を決める
結果なまえが鬼になりジャイロが逃げることになった

「ほ〜れさっさと捕まえにきな!」
「じゃいろ〜まってー!」

何だかんだで楽しそうに逃げているジャイロとそれを追いかけるなまえ
端から見れば親子に見えなくもないな、とジョニィは思った
だが5分経ってもジャイロは捕まらない、というより彼は手加減していないのだ

「オラなまえ、何立ち止まってんだ。そんなんじゃ俺は捕まえられねーぜ」
「……じゃいろはやいもん、なまえぜんぜんおいつけないよ…っ」
「だったら俺は歩けってのか?そんなんじゃ楽しくねぇな」
「…ぅ…ふぇえええっっ!」

とうとう大声で泣き出してしまったなまえ
ジョニィはまた泣かせた、と手で顔を覆った。ジャイロもまた泣かせてしまった、となまえに近づこうとしたときだった
ジャイロの足にロープが絡まりその場に派手に転んだ

「な…なんだこれは!?」
「レディを泣かせるなんて残念だなジャイロ」

その場に現れたのはマウンテン・ティムだった

「子供相手に恥ずかしくないのか!ジャイロ・ツェペリ!」
「ほっちゃん!」

もう一人現れたのはホット・パンツだった
なまえはすぐに二人のもとに駆け寄る
現れた二人にジャイロもジョニィも驚いていたがジャイロがすぐに声をあげる

「おめーら何しにきたんだ!このロープを外せ!!」
「なまえ相手に手加減していないのが気になってな…助けてやろうと思って」
「何…?」
「なまえ、今のうちにジャイロを…」
「うん!」

なまえは床に転がっているジャイロの首にしがみつく

「じゃいろつかまえたー!」
「っ…くそぉぉぉ…」

ギリリッとまた歯を鳴らすジャイロ
そしてホット・パンツはなまえを抱き上げた

「なまえ、こんな性格の悪い男は放っておいて私の家に行こう」
「な、何!ちょっと待て!!なまえを連れていくのは勝手だがロープを外せ!!」

ホット・パンツはジャイロを冷たい目で見下ろした

「なまえを泣かせた奴は縛り首だ」
「!!」

そう一言吐きすててホット・パンツはなまえを連れていった

後日ジャイロはなまえと遊ぶときは手加減するようになったとか…



ジャイロがちょっとかわいそうな扱いに…wwジャイロ好きだよジャイロ
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