みんなで遊べばもっといい



「じゃーんけーんぽんっ!!」




【みんなで遊べばもっといい】





「お、康一が鬼だな」
「あー負けちゃった…」
「こーいちくんおにー」


康一は両手で目をふさいで数を数え始める
その隙に仗助、億泰、なまえは急いでその場から逃げ出す


今日は仗助がなまえと遊ぶ係にあたり、彼の友達である億泰や康一を誘って3人でかくれんぼすることになった


「かくれんぼなんてガキの頃以来だけど結構楽しめんなー」
「あぁ!なまえ、あんまり遠くに隠れんじゃねぇぞ」
「うん!」


3人はそれぞれへと隠れ場所を探して散っていく
なまえはコンビニ、オーソンの横の道に入っていった
その付近で隠れているつもりだったのだが更に奥へと行かないと見つかるような気がして奥へと走っていく


「こーいちくんみつけられるかなぁ?」


ニコニコと笑いながらなまえは赤ポストの下に身を寄せた
だが10分経っても康一は来なかった
それどころか人、一人さえ来ない


「……こーいちくん?」


なまえは小さく読んでみるが当然返事はない
赤ポストから離れて角を曲がってみる


「!?」


だがまた同じ赤ポストの所に戻ってきていた
なんどもなんども角を曲がってみるが同じ場所に戻ってくる
なまえは不安になって泣き出した


「ふえぇぇ…じょーすけ、おくやすぅ…っく、こーいち…く、んっ…ふえっ」
「どうしたの?」


声をかけられてなまえはそちらを見る
一人の女の子と大きな犬がなまえを見下ろしていた


「かくれんぼしてたのに…こーいちくん…っ、さがしに、こないっ…うぇ…」
「迷子になっちゃったのね、かわいそうに。でも安心してもう大丈夫よ!私が案内してあげるから。あなた名前は?」
「っ…なまえ…っ」
「なまえちゃんね、私は杉本鈴美って言うの。こっちはアーノルドよ!よろしくね」
「……れいみちゃん、あーのるど!」


鈴美の笑顔に安心したのかなまえは泣き止んでアーノルドに抱きつく
アーノルドはなまえの顔を舐める
そしてなまえは鈴美の手を握って一緒に歩きだした


「なまえちゃんは康一くんのお友達なの?」
「うん!おくやすもともだち!」
「あれ?仗助くんは?」
「じょーすけはなまえのおにいちゃん!」
「へぇ…そうなんだ。仗助くんの妹なのね」


あの仗助君にこんな可愛い妹がいたなんてね
鈴美はなまえを見つめて優しく微笑んだ

そして無事にオーソンの横へと帰ってくる事ができた


「オーソン!!」
「ここまで来ればもう大丈夫よ」
「ありがとーれいみちゃん、あーのるど」


なまえが笑顔でお礼を言った時だった
向こうからなまえを呼ぶ声が聞こえた、見れば仗助、億泰、康一…と、露伴がいた


「おーいなまえ!どこに行ってたんだよお前」
「心配したんだぜー」
「見つかってよかった」
「ふん、人騒がせなところはお前に似ているな仗助」

みんなに心配されてなまえは謝る


「じょーすけ、れいみちゃんがあんないしてくれた」
「ん?おぉ!鈴美さん…妹が迷惑かけてすみません」
「いいのよ、かわいい妹さんね」


3人の和やかな雰囲気を見て露伴はむっ、とする
そして康一の肩を持った


「なまえは見つかった事だし、康一くん今から僕の手伝いをしてくれないか」
「え?でも今日はなまえちゃんと遊ぶ約束なんですけどー…」
「露伴!てめぇ一人で仕事すりゃいいだろ!」
「うるさいっ!貴様は黙ってろ!!」


険悪な雰囲気になる仗助と露伴
その時なまえが露伴の所にやってきてズボンを引っ張る


「なんだ?」
「ろはんせんせーもれいみちゃんもいっしょにあそぼ!」
「あら、いいわね。私も混ぜてくれるんだ」
「うん。おにごっこしよう」
「賛成!」
「ちょ、ちょっと待て僕はいいとは一言も…「ろはんせんせーおにー!」


なまえの言葉を聞いて仗助はなまえを抱き上げると露伴に向けてニヤリと笑った


「まさか露伴先生、足に自信がないとか?俺ら全員捕まえられないって事だよなぁー?」
「くっ…!いいだろう!全員必ず捕まえてやるからなっ!!覚悟してろよ!!!」


仗助はそのまま走り出し、みんなもそれぞれへと走っていった



「じょーすけ、ろはんせんせーずっとおいかけてきてる」
「ちくしょーあいつマジで根に持つタイプだからなっ!」
「じょーすけえええっ!!!」



110509


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