早めになんでも言っておけ



お気に入りの鞄を肩から提げて、お隣の家に向かうなまえ



【早めになんでも言っておけ】



「じょーるーの、あそぼー!」


なまえのかわいい声と共にインターホンが押される
中からジョルノが出てきて微笑む


「どうしたんですか?」
「じょるのとあそびたいの」


なまえが上目遣いにジョルノを見る


「……なまえにそんな風に言われたら断れないじゃないですか」
「あそんでくれる!?」
「えぇ。いいですよ」


ジョルノがなまえの脇の下に手をかけて抱き上げる
なまえは嬉しそうに微笑むとジョルノの首に手を回す


「……そういえば今日は約束があるんだっけ?」
「?」
「まぁいいか……なまえ出かけましょうか」


ジョルノはなまえを連れて約束している場所――カフェに向かった




「おージョル……ノ?」
「なんだ?子供つれてるぞ」
「お待たせしました」


ジョルノは一言仲間に謝るとなまえを膝の上に乗せ、椅子に座る


「……ジョルノ。何なんだその子供は」
「なまえって言うんです。隣に住んでいる子なんです」


ブチャラティがなまえに指差して質問する
続いてナランチャが近づいてきた


「こんな小さいガキ間近ではじめて見るぜーなぁなぁ俺にも抱っこさせてくれよ」
「………」
「だっこー」


ジョルノは彼が乱暴に扱うのではないかと、自分以外に抱かせたくなかったのだがなまえがナランチャに手を伸ばすので、仕方なく渡す


「うわ!軽い〜ハハッ!」
「きゃー」


ナランチャに回されてなまえが楽しそうにはしゃぐ


「ナランチャ!そろそろやめて勉強の続きしますよ」
「……わかったよ」


ナランチャはなまえを降ろすと、フーゴの横に座る
なまえもナランチャに続いて横から覗く


「おべんきょ?なまえもできるよ!」
「へぇ…えらいじゃないですか。じゃあこれ解いてみてください」
「うん!」


フーゴから鉛筆を貸してもらい、ノートに書き始める


「できた!」
「どれどれ……」


2×3=5……


「このド低脳がーっ!!」
「やめろフーゴ!相手は子供だぞっ!」


なまえに殴りかかろうとしたフーゴを止めるナランチャ
腹が立っていたフーゴはナランチャを殴った


「てめー!何しやがるっ!」
「やめろ!お前ら!……ブチャラティ。そのお嬢ちゃんにケーキでも食わせとくか」


ケンカを始める二人を止めたのはアバッキオ
ブチャラティは頷くと、なまえにメニューを見せる


「さぁ。なんでも好きなの選んでくれ」
「いちごのけーきがいい!」
「ブチャラティ。俺も頼むわ」
「わかったミスタ」


ブチャラティは頷くと、店員を呼び注文をする
なまえは銃の手入れをしているミスタに近づく


「ミスター!腹ヘッタ!」
「俺モ!」
「わかってるって、もうすぐケーキが来るから」


ピストルズがぎゃーぎゃーと騒ぎ始める

なまえが一人のピストルズを掴む


「ア!何スンダ!」
「これかわいい…」
「何デ俺タチガ見エルンダ!?」


ナンバー1がなまえの手の中で暴れるがなかなか抜け出せずにいる


「おいおいなまえ。もう離してやってくれ」
「うん」
「なまえ。ケーキが来ましたよ」


ジョルノに言われ、なまえは目を輝かせてジョルノの膝に座る
その様子を見ていたブチャラティが口を開いた


「しかし…ジョルノによく懐いているな」
「そりゃ僕の事が好きですから」
「うん。なまえじょるのすき」
「将来僕のお嫁さんになるんですよね?」


ジョルノが笑顔でなまえに問いかける
なまえはフォークを口に入れたまま頷く


「お嫁さんって……」
「ジョルノ…マジか?相手は5歳児だぞ?」
「関係ありませんよ。その方が将来が楽しみですよ」


ジョルノの言葉に固まる一行


結局話にならないので今日は解散する事にした




帰り道はジョルノとミスタと帰っていた
もちろんジョルノに抱かれながらなまえはふと、一軒の店を指差す


「じょるの!あれ」
「何ですか…?」


なまえが指を指したのはアクセサリーショップ
指輪からペンダントまで色々並べられていた


「女向けの店じゃねえか?」
「なまえじょりーんとここにくるの」
「へぇ…ちょっと寄りますか?」


ジョルノに言われ足を進める


「スゲー綺麗ダゾ!」
「キラキラシテルゼ!」
「女って輝いてる物が好きだよなー」


ピストルズと一緒に指輪を見ているミスタは呆れたように言う


「じょるの!これきれい…」
「……買ってあげましょうか?なまえ」
「ホント!?」


なまえが嬉しそうに聞く、ジョルノは頷いて店員を呼んだ
買ってあげたのは指輪。といってもそんなに高くない安物だ


「きれい……」
「イイナーなまえ」
「キレイダゾ!」


指輪をつけたなまえの周りにピストルズが集まってくる


「ジョルノ…高かったんじゃねぇのか?」
「そうでもないですよ。安物です」


ジョルノはなまえに近づき同じ目線に合わせる


「これは結婚の約束として持っててくださいね」
「うん!ありがとじょるの!」


ジョルノに抱きついてお礼を言った





オマケ


「じょうたろ……」
「どうした?」
「ウエエーン!」
「………」
「なんばーふぁいぶ…みすたにかえすのわすれちゃった…」
「……その内勝手に帰るだろ」



080531

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -