第4話 Second reunion with him


「ダ、ダンテさん…!?」

どうして彼がここにいるのか信じられないと、驚きの表情で彼を見つめる
予想通りの反応にダンテは口の端を上げる
そして一歩一歩ナナへと近づいていくと頬に優しく触れる

「babyに会いたくて…な」
「っ!」
「ナナちゃ〜ん?何かあった……」

なかなか戻ってこないナナが気になってエイミーが表へと出てきた
そして彼女の側にいるダンテの姿に気づいてエイミーは数秒固まった後大きな悲鳴を上げた

「きゃああああっっ!!!!あの時のダンディおじさまっ!!!」

喜びのあまりエイミーはダンテに抱きついた
女に抱きつかれて悪い気はしない彼はそのまま彼女の好きにさせておく

「エイミー!!どうした!!?」

エイミーの大きな悲鳴を聞きつけてロクサーヌがほうきを持って表へ出てくる
そして彼女がダンテに抱きついている姿を見てそのまま彼女は固まってしまう

「何だよこれ……」
「えっと…あの方がダンテさんです…私とエイミーちゃんを助けてくださった方です」
「あのおっさんが…?」

ロクサーヌはダンテを見つめた
とりあえずここにいても仕方がないので全員店の中に入ることになった



「何か飲みます?」

椅子に腰掛けるダンテにナナはメニュー表を彼に渡す
彼はそれを受け取るとメニューを見ずに「ストロベリーサンデー」と答えた
コーヒーでも頼むと思っていた人が子供のようなメニューを頼んだのには拍子抜けした
奥で聞いていたエイミーは「可愛い〜」と笑う

「えっと…ストロベリーサンデーは置いてなくて」
「置いてない?」
「はい…あのチョコレートパフェならありますけど…」
「hmm……まいったな、店長に言っといてくれストロベリーサンデー置くようにってな…「文句あるなら帰りなよ」

ダンテの言葉にカチンと来たのかロクサーヌがぶっきらぼうに答える
やれやれと言った様子のダンテと慌てるナナ
エイミーも空気の悪さを感じたのかすぐに口を出した

「そ、そうだ!昨日ナナちゃんが考えたケーキ出してあげれば〜?」
「え…?」
「苺いっぱい使ってるし〜ちょうど今日から店に出す新作メニューだし、おじさまに一番に食べてもらえば〜」
「…ナナが作ったケーキか、それを貰おうか」

ニコリ、と微笑んだダンテにナナもすぐに奥へと引っ込んだ
気に入らないといった感じでロクサーヌは小さく舌打ちをした

数十分後ナナがケーキをもってやって来た
コーヒーと一緒に苺をたくさん使ったケーキをダンテの目の前に置くと彼は子供のように目を輝かせてすぐに口に含んだ
彼の口の中で甘酸っぱい味と生クリームの甘さが広がる

「美味いな……いい腕してるぜナナ」
「あ、ありがとうございます…」

初めてダンテに名前を呼ばれてドキッとした
彼はとてもセクシーで魅力的な男だ、女ならば誰もが彼に名前を呼ばれただけで心臓がうるさく鳴るだろう
ナナの頬に触れようとダンテが手を伸ばしたとき彼の手にお盆が飛んできた
それを飛ばしたのはロクサーヌだった

「おっさんいい加減にしなよ、さっきから馴れ馴れしくナナに触ろうとしてんじゃねぇよ」
「そんな態度じゃ客が減るぜ、お嬢さん」
「構わないよ。アンタみたいな客にニコニコして愛想振って金取って…店をやっていきたくないんでね」
「…なるほど、その考えは悪くない」

ククッと笑うダンテにロクサーヌは詰め寄る
テーブルの上に大きな音を立てて手を置いた

「…あんた、この辺じゃ見ないよな?一体何の用だ?」
「…それは教えられないな、俺にも色々と事情があるんでね」
「本当はナナのストーカーじゃねぇのか?最近この辺りで連続殺人事件が起こってるんだ…女ばっかり狙ってるやつだ」
「hmm…俺だって言いたいのか?」
「可能性はなくはないだろ?」

二人のにらみ合いが続きナナとエイミーも口を挟んだ

「ロクサーヌちゃん、それは失礼ですよ!」
「そうだよ〜おじさまは命の恩人なんだから〜」
「そんなのわかんねぇだろ!何かの口実かもしれねぇし…」
「わかった……真犯人を見つければあんたは納得するだろ?」

ダンテの言葉に3人は思わず黙り込んでしまった
彼は余裕たっぷりといった笑みで3人を見つめる

「俺が犯人じゃないってこと証明してやるよ」


Second reunion with him
(何だかものすごい展開になってしまいました…)


120728


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