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日曜日になった
今日は署内で射撃大会が行われる、R.P.Dに所属しているなら誰でも参加可能だった
しかし署内でも、世間でも注目しているのがやはりS.T.A.R.Sの人間だろう

銃の手入れをしていたクリスの元へジルがやってきた

「準備はどう?」
「あぁバッチリだ」
「その様子じゃナナも来てくれるみたいね」

近くに置いていた自分の拳銃を取ってジルも支度を始める
彼女には何でもお見通しだな、とクリスは苦笑して立ち上がった

「あぁ…約束したしな。優勝するって」
「ふふっ頑張ってね」
「クリス、女の人がお前の事呼んでるぞー」

同僚に言われてクリスはすぐに走っていく、ものすごい勢いで飛び出していった彼を見て呼んできた男はジルに向けて首を傾げるが彼女は微笑んでいるだけだった

クリスが向かった先にナナが立っていた
彼女はクリスに気がつくと微笑んで手を振った

「ナナ、本当に来てくれたんだな」
「もちろんよ…けど私と話して大丈夫?時間はあるの?」
「それくらいなら平気だ」

どんなに忙しくても彼女との時間は優先したいとクリスは考えていた
大丈夫だと言われてナナも安心した

「怪我しないように頑張ってね…無理はしないでね」
「大丈夫だありがとう…」

そのままキスをしようとしたときだった

「クリス」
「キャ、キャプテン!?」
「そろそろ時間だぞ、さっさと行って来い」

後ろから声をかけてきたウェスカーに二人は慌てて離れた
彼に促されてクリスはしばらくナナを見つめて彼女の額にキスをするとその場を去っていく
ウェスカーはチラリ、とナナを見るとそのままクリスの後を追いかけた
キャプテンとクリスが呼んでいた所を見ると彼は上司なのだろう、もしかして恋愛などにはうるさいのだろうか?
大会が始まる放送が鳴り響きナナも客席へと向かった


一般公開されたのもあってか人がたくさんいた
ナナはクリスがよく見える位置へと席に座った、この場所も彼が取ってくれた場所だ
しばらくするとクリスが入ってきた。彼が振り返ればすぐに気がついてくれる距離だ
クリスは銃に弾を込めるとチラリとこちらを見て片手を上げた、自分に気がついてくれたのだとナナも手を振る
クリスは再び向き直って銃を構える、そして発砲すれば見事に真ん中に命中して一番高いポイントを得られた。クリスが見事に的に当てると歓声が上がりナナも思わず声を上げた
再び彼が振り返ったので先程より大きく手を振って答えた

「クリスのやつ、さっきから誰に手を振ってんだろうな?」

ベンチに座っていた同僚の言葉にドミニクがそちらを見て目を見開いた
そう自分が振られたナナがいたのだ
彼はクリスとナナの姿を見て唇を噛んだ

「一回戦突破ねクリス」
「あぁ楽勝だ」
「二回戦はライフルを使うらしいぞ、準備はいいか?」
「あぁバッチリだ、まだ時間あるだろ?一服してくるよ」

ジルとバリーにそう告げると彼は喫煙所へと向かう
そんな彼の姿を見ながらバリーが口を開いた

「調子がいいんだな」
「えぇ…それもこれも全部ナナのおかげよ」

ジルが客席にいるナナの方を見て微笑んだ


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