02


朝の朝礼も終わってクリスはそのままボーッとしながらコーヒーを飲んでいた
彼がこうなっているのは昨日花屋で出会ったナナを見てからだ
一目見てからずっと彼女の事を考えていて何が好きなのか、どういった男が好みなのだろうかと気になって仕方なかった

「フォレストの怪我軽くてよかったわね」
「………」
「クリス?」
「え…あ、何だって?」

後ろの席にいたジルに話しかけられるがクリスは聞いていなかった

「フォレストの事よ、怪我軽症でよかったわねって」
「あ、あぁそうだな」
「…どうしたのクリス?何か悩み事?」
「え、いや…なんでもない」

慌てて手を振るクリスにそう、とジルは渋々前を向いた
ナナと友人でもあるジル。彼女に聞けば色々とわかるかもしれない
勇気を出してジルに声をかけようとしたときだった

「ジ「ジル、ここの書類を持って行ってくれ」

ウェスカーの声にジルは席を立って彼の元へと向かう
その背中に何も言えずにため息をついた


屋上で一服していたクリスの元へバリーがやってきた
彼の両手には缶コーヒーがある、クリスに声をかけて一つ彼に渡してやる
お礼を言って受け取るとさっそく蓋を開けて一口飲めば煙草ほどではないが苦い味が口の中に広がる

「クリス」
「ん?」
「…あの花屋の子に惚れたな」

思わずコーヒーを噴出しそうになってしまった
自分の気持ちが気づかれていた、そんなにわかりやすかったのだろうか?

「いつ気づいたんだ」
「そうだな…あの後病院に行っても心ここにあらずといった様子だったしなぁ」
「そうか……あぁその通りだ。彼女が気になって仕方ないんだ」

再びコーヒーを口に含むクリスにバリーはふっ、と笑った

「気持ちを伝えてみればいいじゃないか、お前はまだ若いんだしな失敗してもいいじゃないか」
「…けどイキナリ伝えてもなぁ、かといって花には詳しくないから毎日店に行ってもおかしいし」
「しかし通わんときっかけが作れんぞ、何でもいい。店に通い続けてみろよ」

バリーに肩を叩かれてクリスは頷いた


バリーの口調がわかりません
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