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ジルを見送ってからクリスとナナは夕食をとりシャワーを浴びると二人でベッドの中に入った
彼女の上に覆いかぶさり何度も何度も口付けを落とす
毎回そうなのだがクリスの危険は命に関わる事が多い、その為人間の本能なのか
子孫を残そうと性欲が強くなりナナを抱きたくて仕方なくなる
もちろんそれだけではない。彼女を愛しているのもある

「はぁ…っ」

長い口付けから解放されたナナが熱い息を吐く
その吐息がまた官能的でクリスを余計に煽るのだ、曝け出された鎖骨の部分に跡をつけるとナナがゆっくりと身体を起こしてクリスをベッドの上へと寝かせた
立場が変わったことにクリスは少々目を見開きながら彼女を見つめた
上に跨り鍛え上げられた肉体に手を這わせながらナナが口を開いた

「クリス疲れてるでしょ?…たまには私がやってあげる」

クリスの胸の先端に舌を這わせてやればピクリ、と彼の身体が反応する
そのまま下へと身体をずらしていき腹につきそうなぐらい反り返っている自身を片手で掴むと上下に擦り上げ、口に含む
普通の成人男性よりは大きな自身を苦しそうにしながらもナナは懸命に舌を動かしながら奉仕する
眉間に皺を寄せてクリスが呻き声を上げ始める、出そうだったので口から離させると彼女の胸に向かって己の欲を吐き出した
そしてクリスは大きく両手を広げた

「おいでナナ」

彼の誘いを受けて再び身体の上に跨ると自身を掴んでナナはゆっくりと身体を降ろした
小さく声を上げながら入ってくるその感触に目を閉じる
すべてが彼女の中に収まるとクリスは下から突き上げる

「あっあっぁあぁっ…ん、はぁっ…やっ」

突き上げられてただ声を上げるだけでなくナナ自身も自ら腰を叩きつけ肌のぶつかり合う音が部屋中に響き渡る
感じる部分を突き上げられてナナはクリスの胸板に倒れこむ、倒れこんだ彼女を力強く抱きしめながらもクリスは突き上げるスピードを落とさなかった

「あっあぁぁぁっ…クリス…っ!…だめっ…!!」
「うっ…!!」

ドクッ!!
最奥を突き上げたと同時にクリスは欲を彼女の中に吐き出した
荒い呼吸を繰り返す二人、ナナはゆっくりと身体を起こして這いずるとそのままクリスに何度も口付けた


* * *

「ナナ…ウェスカーは死んだ」

クリスに腕枕されてうとうととしていたナナは突然クリスから出てきたウェスカーの名前に一気に目を覚ました
コーディとそしてお腹の中の赤ん坊を殺した男が死んだ
何故だかわからないホッとしてなのか、憎き男が死んで嬉しいのかわからないが涙が零れてきた
彼女の頭を撫でて慰めながらクリスは更に話を続ける

「これで俺の戦いがある意味終わった…けど俺はまだまだバイオテロとは戦い続けるつもりだ。またウェスカーのような奴らが現れるかもしれないしな。上の連中とも話したんだが…俺はエージェントをやめて部隊に行こうと思ってる」
「部隊…」
「これからの為にも若い同志が必要だ…俺はそんな連中を育てていこうと思ってるんだ」
「……クリスが決めたことだから私は何も言わないよ。無事に帰ってきてくれればそれでいいよ」

優しく微笑むナナにクリスも微笑み返すと唇を重ねた


* * *

それから数ヶ月の月日が流れたときだった
家で掃除をしていたナナが急に吐き気が催してトイレへと駆け込んだ
ここ最近身体の調子が悪かったので何か大きな病気だろうか、と不安になったのだがふとこの症状は前にも経験があることを思い出した
棚から妊娠検査薬を出して試してみたところ陽性の反応が出たのだ
もう二度とできないかもしれないと思っていた子供…
奇跡が起こったのだ、クリスとの愛する子供ができた


130616


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