噛み付くようにキスして、貪るように愛して、そして僕らは獣になる


眠りから目を覚ました斉藤は身体を起こして枕元に置いてある時計を見た
時刻はすでに昼前、完全に仕事に遅刻したとため息をついた
布団の横にちらばっている着流しを拾って着る、側には女性用の着流しもあり自分の横で未だに眠っているなまえへと目線を送った
昨日は彼女を愛した、その証拠に彼女の首筋には自分がつけた跡が残っている
その跡を見て満足そうに口角を上げると煙草に火をつけて煙を吸って吐き出した

「ん…」
「起きたか」
「…一さん?今…何時ですか?」

目覚めたなまえに見えるように時計を持っていく
時計を見た彼女は驚いた表情になって身体を起こそうとした

「っ…!」
「無理はするな、昨夜あれだけ俺に愛されたんだ」
「…加減してと頼んだじゃないですか…」
「阿呆、あんな姿のお前を見て抑えられるわけないだろ」

くくっ、と喉の奥で笑って煙を吐き出す
夕べの事を思い出してなまえは頬を赤く染めて恨めしそうに斉藤を見るのだが彼にとって全然それは怖くない

「一さん…仕事は?」
「遅刻だな」
「起きれなくてごめんなさい…すぐに食事の準備だけでもしますから」

痛む身体を押さえながらなまえは布団から出て自分の着流しを拾う、だが布団から出たときに白い肌が斉藤に丸見えになる形になった
灰皿に煙草を押し付けてその白い肌の背中に斉藤は唇を押し付けた

「一さん!?何をして…」
「お前が悪い、無防備に肌を晒すからだ」
「な、何を言って…」
「もう一度食わせろ、なまえ」

反論しようとするなまえの唇を斉藤は塞いだ
こうなってしまってはどうしようもない、大人しく狼に食われるしかないのだ






狼斉藤さんwww
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