くちづけは37度2分


「ん?もうこんな時間か……」

机で勉強をしていた真田が壁に掛かっている時計を見て呟いた
時間はすでに夜中の1時
こんなに時間が経っていたのか、と真田は苦笑した

「休憩するか…」

真田は立ち上がりうん、と伸びをして部屋を出た
しばらく歩いていると下のラウンジの明かりがついていることに気づいた
誰かいるのだろうか?と真田は階段から下を覗きこんでみる

「あれは……なまえ?」

自分の彼女が下で何かやっている
気になって真田は1階へと降りた






「何をやっているんだ?」
「うひゃあっ!!」

突然声をかけられたなまえは声を上げて振り向いた
声の主を確認してなまえははぁ、と安心したようにため息をついた

「なんだー先輩じゃないですか…驚かさないでくださいよ」
「すまん…驚かすつもりはなかったんだが」

真田は謝りながらなまえの横に座る
テーブルの上には教科書やノートが広げられていた
どうやらテスト勉強をしていたらしい

「勉強か…どうしてここでやってるんだ?」
「……先輩も知ってるでしょ?私の部屋の汚さを……」
「……あぁ」
「でも勉強しないと成績悪くなっちゃうし……」

うぅ、と唸りながら教科書を開くなまえ
そんななまえの姿がなんだか愛しくなって自然と口が緩む

「俺が教えてやろうか?」
「え!?いいいいですよ!先輩だって自分の勉強しなくちゃいけないのに、それに後少しで終わりますから!」
「そうか…無理するなよ」
「はい!もう少ししたら寝ますから、先輩は先に休んでてください」

背中を押されて真田はわかった、と答える
そしてふと何かを思い出してなまえに近づいた

「勉強がんばれよ」

ちゅっ

真田はなまえの前髪をあげて小さな額にキスをして立ち上がった

「おやすみ」

顔を赤くしているなまえに真田は言ってから部屋に戻った
残されたなまえはゴロンとそのままソファーに倒れた

「先輩のバカ……これじゃあ集中できないよ」


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真田は無意識でキスしていきそうだww
ちなみに昔掲載していたときとタイトルが違います、それだけですw

エトワール
100328
再録120712



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