人魚王子とお姫さま
*学パロ設定です
「はーくんってホント小さいよねぇ」
机に肘をつきながらなまえは呟いた
その呟きを聞いた夏候覇は飲んできた紙パックのジュースを置いた
「いきなり何だよなまえ」
「今日歩いてるところ見てたんだけど、やっぱり小さいなーって」
「いやいやいや、これでもお前よりは高いんだぜ」
「2センチぐらいでしょ」
夏候覇は拗ねたのかなんだよ、と言いながら再びジュースを飲むなまえはくすくすと笑いながら彼をじっと見つめる
拗ねたときの顔が可愛いのは昔から変わっていない。夏候覇となまえは幼なじみで小さい頃からずっと一緒に過ごしてきた、小学校も中学校もずっと同じ受験のときも夏候覇はなまえと同じ高校に行くために彼女に家庭教師をお願いして一緒に勉強してきた。自分と一緒の学校に行くことを望んでくれた夏候覇にはとても嬉しく感じた
彼と一緒にいても周りからは恋人というより姉弟と言われる方が多い、なまえからしてみればそれは正直嬉しくなかったりする。彼の事が好きだからだ
キーンコーンカーンコーン
「あ!もう昼休みおわり!?」
「早いよなー」
「はーくん!急がないと…次は司馬懿先生の授業だよ!!」
「え!?マジで……てかなまえそんなに慌てると転ぶぞ!」
階段を慌てて降りて行くなまえに声をかける夏候覇。彼女は2段飛び越えて降りて大丈夫ー、と彼に笑って声をかける。だが心配で見ていられない、彼も慌てて彼女の後を追いかける
「マジで危ないって!」
「だいじょ……きゃあっ!!」
足を滑らしてなまえが階段から落ちた、夏候覇は目を見開いて急いで彼女の元へと駆け寄ってきた
「大丈夫か!?なまえ」
「いたた……うん、なんとか」
「はぁーだから言っただろ」
「ごめんごめん……っ!!」
謝りながら立ち上がろうとしたなまえだが痛みを感じて再びその場にしゃがみこんだ
「どうしたんだ!?」
「んー…捻っちゃったみたい…あはは」
苦笑するなまえを見て夏候覇は彼女の膝の下に手を入れて抱き上げた、それはいわゆるお姫様抱っこという形になる。何が起こったのか一瞬わからなかったなまえだがすぐに顔を赤くさせた
「は、はーくん!何やってるの!?」
「何って抱き上げてるんだよ」
「お、重いでしょ!?いいよ無理しなくて…」
「いやいやいや、全然重くないぜ。ちゃんと食ってるか?」
夏候覇に言われて食べてるよ、と返すが心臓がバクバクと音を立てていた
こんなに彼に接近したのなんて小さい頃以来で、抱き上げられるなんて初めてだ
「俺…背は低いけどちゃんと力はあるんだぜ。なまえを持ち上げられるぐらいの力は」
「はーくん……」
そういったときの彼の顔は可愛いではなく
かっこよかった。一人前の男としての顔で……
なまえは夏候覇にぎゅうと抱きついた
「ありがと…はーくん」
人魚王子とお姫さま
(抱きつくのはいいけど…胸があたってやばい…!)
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夏候覇いいよねぇ、優しそうだ^^はーくんって呼び方気に入ってます
自慰
120205