いつかの終焉に彼女は泣いていた2


「な……っ!?」

振り上げた獲物は三成と清正の間に入ったなまえが背中を斬られて血を噴出しながら倒れこんだ
三成も清正も呆然となったのだが三成はすぐになまえの身体を抱きしめた

「なまえ!!」
「…みつ…なりさま……おにげ下さい…っ」
「馬鹿が…どうして俺を庇ったのだ!!」

なまえは三成に優しく微笑むとそのまま息を引き取った、三成はそのまま彼女を抱きしめて涙を流す
途端に清正は己の獲物を地面に落としてその場に跪いた
自分が愛した女を殺してしまった…その事実が清正に相当なダメージを与えた

三成は怒りの篭った瞳で清正を睨みつける
そして己の獲物を拾うとそのまま清正に向ける

「清正…っ!許さん…っ!!」

愛しい女を殺された三成は涙を流しながら清正に獲物を振りかざす
清正は目を閉じた
このまま自分を殺してくれと言わんばかりに

ドスッドスッ!!

清正が目を開ければ三成が倒れていた、彼の背中には大量の弓が刺さっていたのだ
清正はすぐに三成に声をかけるが彼はすでに息を引き取っていた

「西軍敵大将!石田三成討ち取ったりー!!!」

東軍にその声が響き渡り喜びの声を上げる
兵士達は三成の遺体を家康の下へと運ぶ、清正はどうすることもできなかった
残された彼はなまえの元へと行き彼女の体を力強く抱きしめる

「なまえ…っ!!すまない…っ、俺は…っ!!」

ただ豊臣の家を守りたかった、なまえがいる家を守りたかった
守りきったらまたあの時のようにみんなで仲良く暮らしたかった
ただそれだけだったのに……

「ごめんな……っ、なまえ、三成…」



*****

「おねねさま、そのこだれッスか?」

ねねの後ろに隠れている女の子に正則は興味心身だった
同じように三成も清正も気になって見ていた

「この子はなまえ、今日から一緒に暮らすからみんな仲良くするんだよ!」
「まかせてください!よろしくななまえ」

明るい笑顔で正則が手を伸ばせばなまえもニコリと微笑んでねねの後ろから出てきた
正則と仲良くしだすのが気に入らない三成と清正も彼女に話しかける

「おれは三成だ、まぁよろしく頼む」
「清正だ…なんかこまったことがあったらいつでもいってくれよ」
「…うん」
「よーし!じゃあみんなでかくれんぼしようぜっ!」

正則の提案に三成と清正は即答で「断わる」と答えた
それにショックを受ける正則になまえは笑った

いつまでも、みんなで笑って暮らせますように……






三成×ヒロイン←清正で関が原を絡めた切ない話が書きたくなって…清正お相手?かわからなくなってしまいましたが…死ネタシリアスですみません、次は甘いのが書けたらいいんですが…
彼女の為に泣いた
120606


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