永遠に恋する日曜日


学校が休みの日の日曜日の事だ
夕飯の買出しを頼まれたなまえはスーパーで食材を買い揃えて家に帰ろうかとしばらく道を歩いていたときだった
見覚えのあるリーゼント頭の男の姿に気がついて駆け寄っていった、後ろから軽くポンと肩を叩いた時だった
身体をビクリとさせたのだがなまえだと言う事がわかるとホッと息を吐いた
そして彼がこちらに振り返ったときに腕に赤ん坊がいる事に気がついて目を丸めた

「仗助くん……その子は?」
「え?あ!俺の子供じゃないッスよ!?じじいの養子だよ」
「へぇー…」

数ヶ月前にこの赤ん坊を拾ったらしいのだが未だに親が見つからないので彼の父親であるジョセフが養子として育てる事に決めたらしいのだ
そして仗助が何故こんな所で赤ん坊を抱いて突っ立っているのかというとジョセフがマンガを買いに行くと言って本屋に入ってから1時間経つのだが未だに出てこないというのだ
そろそろ彼の腕も限界みたいだったのでなまえはそれに微笑んで赤ん坊に向けて腕を伸ばした

「私にも抱っこさせてくれないかな?」
「え?あぁ…いいぜ」

そっと赤ん坊を受け取れば嬉しいのかバタバタと足を動かす
可愛い、となまえは微笑んで抱きなおすと近くのベンチへと足を進めるので仗助も後ろについていき彼女の横にそっと腰を降ろした

「扱い上手いんだな」
「うん、子供大好きだから…仗助くんは、って苦手そうだね」

くすっと笑うなまえに彼は髪の毛を掻いた
得意かと言われれば得意な方ではない、何に対して泣いているのかわからないし意思疎通ができないので苦手ではある

「けどまぁ……可愛いよな」
「うん、ほらたくさん抱っこしてあげて仗助くんがお父さんになったときの練習」
「れ、練習って…」

無理矢理赤ん坊を抱かされて仗助は苦笑しなまえは笑顔でそれを見つめた
その時店から出てきたジョセフがベンチの所に座って赤ん坊をあやす二人の姿を見つけて目を細めた



(扱いが上手くなったのぉー仗助。隣にいる奥さんのおかげじゃな)
(!!お、奥さんじゃねぇ!)


静ちゃんを一緒にあやす話が書きたくて、数年後「俺まだ赤ん坊の扱いわからないッスよ〜」
「もうお父さんなんだから頑張って」
って言ってるのを想像したら萌えた
ontology
130513


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -