歩き始めた恋心


いつもの通いなれた喫茶店で…学生が喫茶店でテスト勉強なんてのはありふれた光景で珍しくも何ともない
だがとても喫茶店で勉強なんて似合わない二人組みが勉強をしていたのだ
年齢的にはおかしくないのだが二人はギャングだったのだ

「さぁ今日も勉強始めますよナランチャ」
「はぁーやる気しねぇなぁ」

教科書を広げられてナランチャはため息をついた
小学校で習う算数、ナランチャは学校にまともに通えていなかったため同じ仲間のフーゴに勉強を教えてもらっていたのだ

「やっぱ今日は勉強やめねぇ?」
「何言ってるんですか!このままじゃずっと馬鹿なままですよ」
「ふふっ、今日も勉強?」

二人に声がかけられてナランチャはドキリと心臓を鳴らした
ケーキと紅茶を運んできたナナは微笑んでいた、ここの店で働いている彼女は二人が勉強し始めた頃から知っている
フーゴはお礼を言って彼女からケーキを受け取る

「はかどってる?」
「いえ…それがナランチャが勉強したくない「さぁ今日も頑張るぞっ!!!」

突然態度を変えてナランチャは鉛筆を握って教科書を見る
彼の変わった態度にフーゴは驚いて目を見開き、ナナは相変わらず微笑んでおりナランチャの頭を撫でた

「!」
「頑張ってね、紅茶のお代わりいつでも言ってね」
「ありがとう!ナナ」

奥へと引っ込んでいくナナの背中を見送ってナランチャは撫でられた頭に手をやり嬉しそうに微笑んだ
そしてふと、真面目な顔つきになるとフーゴに声をかける

「なぁフーゴ…」
「何です?」
「……俺、病気なのかな?」
「ハァ!?いきなりどうしたんです?」

病気だ、と言われてフーゴは彼の額に思わず手をやる
熱がある様子ではなかった。ナランチャは彼の手を振り払って言葉を続ける

「俺さ…ナナの事考えてたらメシ食えなくなったり…胸の辺りがモヤモヤするんだよ」
「それは……」
「なぁこの病気って何なんだよ」

真剣な顔で自分に聞いてくるナランチャにフーゴは思わず噴出してしまった
頭が悪いとは思っていたがまさかここまでとは…
不思議な顔をしているナランチャにフーゴは口を開いた



(それは病気じゃなくて"恋"ですよ)


フーゴとナランチャでほのぼの話を…しかし口調がわからず…5部キャラは苦手です。ナランチャおばかすぎてすみません
リビドー
121201


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